2017.05.24

国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート36~

こちらがナマアシャの総本山の教会です。今回のミサはみんな入りきらないので外で仮設ステージを作って行っています。

夜に街を巡礼するのに、ろうそくを火を灯しているところです。火が点いている人から火をもらってみんなに広めていきます。

これがナマアシャの滝です!乾季なのでそこまで水の量は多くないですが、流れているのが見れました!

ボンディーア!(おはようございます!)青年海外協力隊員の関朱美です。今回は聖地巡礼で同じマプト州のナマアシャという場所に行ってきたことについてお伝えしています。

聖地巡礼!
モザンビーク人口の半数はキリスト教で、毎週日曜の午前中はみんな教会に通っている方が多いです。そして年に何回か聖地巡礼ということで教会の総本山にみんな集まって大きなミサが開催されます。その総本山がマプト州のナマアシャというところにあり、5月13日に行われるということだったので私たちも行ってきました。

この巡礼はキリスト教で熱心な方々は、マプト市内から1日かけて朝から歩いて総本山の教会まで来ます。ちなみにこのナマアシャという場所は私たちが住んでいるマプト州マプト市からは1時間半ほどかかるので(乗り合いバスのシャパはすごいスピードを出すので、通常は2~3時間はかかかると思います・・・。)、歩くとなると相当大変だと思われます。

ミサはグループごとに演説をしたり、祈ったりして、夜はみんなでろうそくに火をともして街を巡回します。私たちもろうそくに火をともして少しだけ体験しましたが、風よけがないと火がすぐに消えて大変でした。ろうそくの光は夜の闇の中ではとても明るく、みんなが火を灯して歩いているととても神秘的でした。

ナマアシャの魅力
このナマアシャという地区は山の中にあって、自然が豊かな場所です。山で、少し高い位置にあるためか気温もマプト市よりも低く、昼間も風が吹けば寒く、朝晩は特に冷え込みます。そしてこのナマアシャ、モザンビークで有名なペットボトルの水の産地にもなっています。その水が湧き出ている小さな川や滝が山の中にあって、この滝は観光地のひとつになっているようで、私たちもこの滝を見に行ってきました。

自然が大好きな私にとって、とても癒される場所で、滝の上流からの眺めはとても素敵でした。一緒にいった隊員に私と同じ茨城県出身の隊員もいたのですが、一緒に「茨城みたいだね、こんな小道とかあるよね!」と日本の田舎にあるような小道や緑も多く癒されました。

このナマアシャはポルトガルの植民地時代に建てられた可愛らしい建物等も多く、街なみを歩いて見ているだけでも楽しかったです。スワジランドの国境沿いで、観光地にもなっているのかきれいなホテルもいくつかあるので、ぜひみなさんにも訪れてほしい場所のひとつです。

ナマアシャ隊員の家で鍋パーティー
そしてこのナマアシャにも協力隊が派遣されていて、2日間はこのナマアシャ隊員の家にお世話になりました。夜は大変冷え込むということだったので、以前から鍋をやろうと話をしていたのでマプト市内でしか手に入らないような大根やネギ、白菜などの野菜を買っていきました。

また一緒に行った隊員もロブスターや鶏肉を調達してくれて、みんなでちょっと豪華な鍋パーティーをしました。モザンビークで鍋をやることはほとんどなく、みんなで日本の鍋の話で盛り上がったのは言うまでもないです。巡礼で寒い外に出ていたので、温かい鍋がとても身体に染みました。

任地以外にもモザンビークにはたくさん素敵なところがあるので、また紹介していきたいと思います。

Ate logo! (またね!)

関朱美

2017.05.07

国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート35~

ホテルのセミナールームを貸し切って行いました。初日はセミナー会場の雰囲気に圧倒されました。

私たち協力隊の活動紹介のブースです。興味を持って足を止めてみてくれる方も多かったです。

テレビや新聞などの取材もたくさん来ました。このセミナーの内容はモザンビークでかなり報道されたようです。

ボンディーア!(おはようございます!)青年海外協力隊員の関朱美です。今回はモザンビークの首都マプトで私たちの配属先で実施された3Rの技術プロジェクトの関係で廃棄物管理に関する国際セミナーが開かれ、私たち環境教育の隊員も参加させていただいたので、その時の様子についてお伝えしていきます。

国際セミナー「African Clean Cities Platform」
4月25~27日に開かれたこの廃棄物管理の国際セミナーはJICAとマプト市役所、モザンビークと日本の環境省、国際機関等が主催・協賛で開かれ、モザンビークや日本はもちろんですがアフリカの24か国のおよそ150人の方々が参加しました。

内容は私たちの配属先で実施された3Rの技術プロジェクトの報告や今後のアフリカの廃棄物管理をモザンビークと日本、そしてアフリカ各国と協力をしていこうという取り決めをするもので、私たちの配属先の廃棄物管理について発表はもちろん、マプト市の処分場の見学や、参加したアフリカ各国の廃棄物管理について話すワークショップ等がありました。

またJICAの研修等でアフリカの方々を多く受け入れている横浜市の方々が日本の廃棄物管理や研修について発表してくださったり、国際機関がSDGsについてのプレゼンテーションを行ったり、勉強になることが盛沢山の3日間でした。最終日は日本の環境省の副大臣もモザンビークにお越しになり、プラットフォーム設立の宣言をし、今後アフリカでの廃棄物管理がさらに改善されることやアフリカでの環境教育の協力隊員の活躍も期待できそうです!

協力隊の活動紹介
私たち隊員はほとんど聞くのみで発表する機会はプログラム内にはないですが、会場の外にブースを作ってもらいモザンビークの環境教育の隊員3名でちょっとした活動紹介をさせていただきました。

アフリカはまだまだ環境教育の隊員が少なく、今後は需要が増えていくと思い、動画とポスターを作成し、現地の人々と一緒に活動をしている様子等を見せて環境教育の隊員の活動や、協力できることなどをお伝えしました。動画をずっと流していたおかげで目にとめてくれる方も多く、協力隊の活動を知ってもらえました。JICAのスタッフの方々からも、私たちのブースに対して好評だったとのお話をいただきました。

一方で私としては反省点も多く、もっと青年海外協力隊の説明や私たちができることを押し出して、環境教育隊員のプロモーションをアフリカ諸国の方々にさらに紹介できればよかったと思いました。今後、このような国際セミナーほどの機会はないと思いますが、反省を活かして活動に活かしていきたいです。

刺激が多い3日間!
学生の時から、ずーっと国際協力の道を考えていて、国際協力にかかわる方々の話を聞くことは多くありましたが、実際にその現場にいて一緒にセミナーに参加するようになるとは思ってもいませんでした。

開催にあたって私たち隊員が準備など特別何かしたわけでもなく、参加しても意見等を言えるほど知識があるわけでもないのですが、たくさんの方と意見を交換させていただいたり、JICA本部の方々とも今後のアフリカでの環境教育の話し合いもさせていただいたりして、学生の時と違い自分が国際協力のフィールドに立っていることを実感しました。

国連の方々の上手なプレゼンテーション、アフリカ各国の方々が共に良い世界にしようと活発に意見を言う姿勢、このセミナーを成功させるために動き回るJICAや専門家の方々を見て、何よりも自分の知識や語学の無さを改めて知って、自分自身もさらに頑張りたいと刺激がもらえた3日間でした。参加させていただいたことに感謝し、学んだことを活かして未来に繋げていきたいです。

マプト3Rプロジェクトの終了
そしてこの国際セミナーを最後に、私たちの配属先のマプト3Rの技術プロジェクトが終了しました。このプロジェクトのために日本の民間企業の専門家も年に何度かマプトにこられ、来るたびに私たちの生活面や健康面を気にかけてくれて、何かあれば局長にも話してくれたり、また私たちにとって大変貴重な日本食を持ってきてくださいました。

しかし今回のプロジェクトが終了となり、専門家の方々も帰国されてしまい、実質マプトにお越しになることが無くなりました。身近でプロジェクトの現場を見ることができ、またどんなことが配属先で今後必要なのか等も知ることができ、時には将来の話などをして勉強になることが多かったです。

モザンビークにいると日本の社会的な感覚が鈍くなり、またポルトガル語ばかりで敬語をすっかり使わなくなってしまうので、恐らく失礼なこともたくさんしてきたと思います。にも関わらず、私たちが配属されてからずーっと温かく見守ってくれていました。日本へ帰国した際には、お世話になった専門家の方々にお会いして少しでも良い報告ができるように残りの任期、健康と安全には気を付けて頑張ります!

Ate logo! (またね!)

関朱美

2017.04.24

国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート34~

薬局で買った咳止めの薬(シロップと飴)です。薬局には薬剤師がいて病状を話すと合う薬を進めてくれます。

配属先のスタッフが水のモーターの設置をしに来てくれました。日差しが暑かったようで、モータ―が入っていた箱を帽子にしてました。

日本ではあまり見たことないのですが、モザンビークではたまに道で咲いているのを見かけます。絵本に出てきそうなかわいい花です。

ボンディーア!(おはようございます!)青年海外協力隊員の関朱美です。日本は、新年度が始まりましたね。モザンビークは暑い日もありますが、乾季に向けて少しずつ気温が下がってきているように感じます。今回は最近の体調を崩していたことを伝えていきます。

長引く体調不良
活動が動き始め、週末もあまり休めなかったせいか3月末に風邪をひきました。久しぶりに38度を超えて熱が出て、マラリア検査キットを実施したり(マラリア予防薬のメフロキンを飲んでいる為、もちろん陰性でした。)、薬を飲んで寝込む日々。3日間程で熱は下がり、その後も少しずつだるさも抜けて体力が戻ってきましたが、熱が下がってしばらく経った今も喉の調子が完全でなくずっと咳が絶えない状態でした。

喉の調子が悪いだけなので、活動しに職場に行ったのですが、声も低く咳が出るため同僚も心配して「薬とか持ってるのか?喉にはシロップがいいよ。薬局に行きなよ。」「病院に行ったのか?病院に行きなさい。」「完全に治るまでは家で休みなさい。」等とみんなに心配させていましました。

この1カ月は体調が本調子ではないため、ほとんど活動もできず、土日もずっと家で寝て休むばかりで、任期終盤、健康がいかに大切か改めておもい知ることになりました。

協力隊に一番求められること
この間実感したことは、協力隊員には「健康」を第一に求められているということです。日本のようないつでもなんでも手に入る状況で、衛生環境も良く、そもそも健康でいられるような生活環境とは違い、途上国は水もまともに使えなければ、食べ物でさえも自分の足でしばらく歩いていかないと買えないような環境、医療機関もあるけど、行くまでも遠く、言葉が100%分かるわけでもないので、体調が悪く思考が弱っている状態だと尚更、行くことも躊躇してしまいます。

JICAスタッフで協力隊員を経験している方が「日本と違い、途上国だと免疫力が低下していて、何カ月も治らないような傷も日本に帰国したら数日で治るよ」と言われたことがあります。私もまさかとは思いましたが昨年、手の肌荒れがひどく数カ月治らなかったのですが、日本に一時帰国した時には3日もせずに治ったことがありました。

免疫力だけではなく、水の性質や使っている洗剤等の関係もあると思いますが、いくら日本で健康であって自分で大丈夫だと思っていても途上国の環境は違うことを思い知らされました。今回の風邪も水が思うように使えない衛生環境や活動での疲れ等で免疫力が低下してしまい、なかなか治らなかったのかもしれません。

休むことは悪いことではない。
この1カ月、体調不良のため休みがちな日々で、活動も思うようにできなかったため、幾度も自分を責めるときがありました。2年間しかない任期の中で、約1カ月も体調不良で活動がまともにできてないなんてと責任を感じています。

そんな中で、モザンビークの同僚たちは「完全に治るまで休みなさい。」と言ってくれています。日本だと責任感だとか人に迷惑をかけるからとか、体調不良でも会社に出勤をして仕事をすることを美徳のようなところがありますが、そんな状態で仕事をしても自分を苦しめ、周りの人も心配させるだけだとここで学んだ気がしました。自己管理を怠らず、健康管理をすることも大切ですが、人間そこまで完璧にできていません。

私が日本で働いていた時一緒に入社した同期が体調を崩して会社を休んだときがあり、その時に先輩が体調不良で休んだことに対して愚痴を言っていたのを聞いたことがあります。心配をするのではなく、仕事を休んだことに文句を言う先輩にショックを受けたのを今でも覚えています。

モザンビークでは体調が悪いと心配をして、「治るまで休め!」と休むことを強制してくれるくらいで、休むことに対して全く文句を言われません。仕事量も日本と違い少ないというのもあるかもしれませんが休みことに対し寛容です。もしかしたら日本にいるよりもモザンビークで、仕事に対しての価値観や自分の体に向き合えているかもしれません。

家の蛇口から水が出た!!
水のモーターが盗まれて2か月、家の水道が使えず、ずっと隣の家に住んでいる同期の家に水をもらいに行き、1日の水の使用量が50リットル以下の生活をしていましたが、ようやく新しい水のモーターを設置してもらえました。ということ、私の家の蛇口から2カ月ぶりに水が出ました!!体調が悪い中、工事の立ち合いは辛かったですが、水が使えるようになり本当によかったです。

今は少しずつ咳が治まってきて、体調も良いです。残り任期、体調崩さず活動に専念できるよう頑張っていきます!

Ate logo!(またね!)

関朱美

2017.03.27

国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート33~

以前よりも堂々として環境教育ができているなと思います。少しだけですが、伝えたいこともポルトガル語で言えるようになってきました

セミナーの最後は集合写真を撮るのが恒例になってます。これはある地区の住民向けのセミナーを行った時の写真です。

ゴミ拾いの前に子供向けに環境教育を実施しました。強風の中、私が書いたイラストを使って環境教育をしました。

ボンディーア!(おはようございます!)青年海外協力隊員の関朱美です。ありがたいことにここ2か月程、やれること、やらせてもらえること、やることが沢山あって、環境教育も様々な場面でやらせてもらい忙しくさせてもらっています。そこで今回は最近の活動についてお伝えしていきます。

インパクトを与える方法
最近は小さな子供以外に、大学生や大人にも環境教育をする機会がありました。子供には紙芝居などを使って説明することが多かったのですが、大人にはもっとインパクトがあって響くものを作らないと「ゴミのポイ捨て」がいかによくないか等わかってもらえないだろうなと考えて、インパクトを与えるために動画を作り、見せるようにしました。

動画はゴミがたくさんある地区やそこで働いている市役所の職員や民間のゴミ収集をしているスタッフの写真を載せ、なぜきれいにするのか、未来を考えさせるような内容です。動画を見せると真剣に見てくれて、また見終わると拍手をしてくれます。

動画を見せる前後に私の簡単な自己紹介やゴミが捨ててあることは当たり前でないことを話し、モザンビークに着いてゴミがたくさんあることにショックを受けたという日本人としても感覚をさらにインパクトを与えています。私も学生の時に授業で動画を見たりしましたが、淡々と話している座学よりも動画の授業は今でも印象に残っているなと思い、自分が教える立場になっている今、過去の経験や感じたことを活かして動画を作って見せたり、より相手に響く環境教育をしようと試行錯誤をして実施しています。

同僚の嬉しい反応
私が帰国しても同僚や後輩が使える教材等を作ろうと考え、また自分自身ポルトガル語で完璧に環境教育をするのは辛いな・・・と、ふと思い立って動画を作ったのですが同僚たちからも反応は上々で、「他の環境教育の動画も作ってくれない?」と言ってきてくれたり、紙芝居や簡単なテキストのようなものは自分で絵を描いて作っているのですが、その絵に関しても、やる気があまりなかった同僚からも「局長に話してみるから、環境に関する絵本を作ってみない?あけみが絵を描いてくれない?」などと話が出てきて、私を活かして環境教育をしてこうという同僚たちの変化が見えてきました。

今までは大した教材もなく、同僚の多くはどのように環境教育を行っていくかすらよく分からない状態でしたが、簡単なものだけど教材作って、そして実践して見せることで、環境教育をすることは難しくない、こんなこともやってみたいと思わせることができたのではないかなと思います。

残り半年が活動が動く
赴任当初から今までなかなか思った活動ができない、配属先の同僚たちからの協力もなかなか得られない等、たくさんの悩みを相談してもらったりしてきましたが、その度にJICAのスタッフの方から「残り半年がその悩みなんて吹き飛んで活動が信じられないくらい思うように言ったりするんだから!」と言われていましたが、本当に今、いろんなことをやらせてもらえて、いろんなことが動き始めています。それも自分一人ではなく、同僚たちも一緒に活動ができています。

相談して、悩んでいた時は本当に2年で残せることができるのかなと自信を無くしていた時期もありましたが、年が明けてから自分でもあれ?っと思うくらいに同僚たちも頑張ってくれています。

モザンビークの褒め言葉「太ったね!」
このように活動も同僚たちと協力ができてきて、私が楽しく活動をしているのを嬉しそうに見て、「最近、あけみは太ったか?健康的になったな。」「顔色が良くなったな。」と同僚たちに言われるようになりました。実際に太ってはいないと思うのですが、以前よりも同僚との信頼関係が明らかにできて、私もいろいろと安心して活動ができているせいか、忙しくても顔色も以前より穏やかになったのかもしれません。そのせいか、太ったとよく言われています。

プライベートでも相変わらず家の水道が使えなかったり生活には支障はありますが、このような生活に自分自身かなり慣れてしまったのと、隣に住む同期と後輩隊員が助けてくれるおかげであまり生活に支障が出ても悩まなくなってきました。(こうしてレポートを書いている今日は1日中停電しています。)

ちなみにモザンビークでは褒め言葉でこのように「太った」と言ってきますが、あるとき「あけみは最近太ったな?」と言ってきた男性の同僚に「じゃあ細い女性と、太った女性どっちが好き?」って聞いたときに「細い女性!」と即答したときは流石に「私のこと褒めてないじゃん!」って怒りました。実際には太っては日本へ帰国するつもりはないですが、残り半年、「太った」「健康的になった」と言われ続けられるように楽しく活動していきたいな~と思います。

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関朱美

2017.03.09

国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート32~

同僚たちが環境教育を一緒に行ってくれるとのことで笑顔で話し合いをしているところを後輩隊員が撮ってくれてました。

子供たちに向けて環境を勉強している学生と協力して環境教育を実施しました。教材は私が作ったものを使用しました。

同僚も環境教育をしたり、ゴミの歌を子供たちと一緒に歌ったりしました。子供たちの反応もとてもよかったです。

ボンディーア!(おはようございます!)青年海外協力隊員の関朱美です。最近は同じ職場に新隊員が配属されたり、活動も週6であったり、新しいことが動き始めたり、めまぐるしい日々を送っています。今回は活動が後半戦に入った現在の状況についてお伝えしていきたいと思います。

協力隊員任期後半
2016年の年末頃から私は同僚に、「2017年は私が最後の年で日本に帰るよ、2016年はあまり一緒に活動ができなかったけど、2017年は一緒に活動をしていこう。」という話を少しずつしてきました。

配属されてから1年間は私自身、何をしていいか分からなかったり、配属された部署もスタッフの入れ替わりがあったり、部署としても安定していなかったこともあり、個人的に少しずつ活動を続けていましたが、同僚と継続的な活動がなかなかできていないと感じていました。

しかし2年目になり、同僚も少しずつ環境教育をすることに自信も持ちはじめ、また私と一緒に仕事をしようとしてくれたり、一緒に考えてくれる姿勢を見せてくれるようになりました。昨年もやろうと言っていた教育現場での環境教育ですが、昨年は実施する学校のピックアップも私に丸投げだったのに、今年になって同僚は環境教育をする対象の学校をピックアップしてくれて、一緒にどのようなプログラムでやるかを考えてくれるようになりました。

アフリカではとても大きな一歩
環境教育ができる環境も整っておらず、前例も少なく、しかも市役所は仕事も遅く、アフリカなのに変にお堅いところがあって、その中でここまでの進歩は大きな前進だと思います。日本だったら、こんなの1、2か月もあれば話がまとまり進むことかもしれません。しかしやはり背景も状況もアフリカって本当に違うんだということはモザンビークで暮らして少しずつ分かってきました。日本と同じことを求めてはいけない。彼らは彼らなりにやろうという気持ちはあって、でもやれない要因がある。その要因を少しずつ私たちのような「よそもの」が取り除いたり、小さくしていくことが協力の一つなのかなと思います。

今後、本当に学校での環境教育ができるか定かではないですが、まずは私たちの部署は大きな1歩を踏み出せたと思います。ずっと言い続けてきたこと、それが同僚に伝わったことが嬉しいのはもちろんですが、同僚と意見を以前よりも交換し合って、相手の意見を尊重できるようになったのが一番嬉しい変化です。たくさんぶつかって、同僚にもたくさん迷惑をかけてきたことは言うまでもないですが、そのたくさんのぶつかりから信頼関係を築けてきたと思います。ずっと、我慢して、同僚を信じてよかったです。

できないことは強みになる
最近、同僚と環境教育を学校で実施する機会があり、私が環境教育の内容や教材を用意して行ったときのことです。同僚は環境教育をあまり多く行ってきていないので、私が一人でやらなきゃいけないのかな?と思いながら実施する環境教育の内容を同僚に相談したところ、「これなら自分も説明できそう、いや自分じゃなくてもインターンシップできているこの大学生と一緒にやってはどうか」など、内容を理解して且つ自分たちも一緒にやろうと提案してくれました。

その話の前に私も「ポルトガル語がまだできないからな~、手伝ってくれないかな~?」と冗談で言ったのもありますが、環境教育を自分たちでやることに前向きで、実際に私がほとんど話さないで進行してくれました。

ポルトガル語が達者ではないこと以外に、私自身、教育や環境教育を専門的に勉強してきているわけではないということもあり、分かりやすい内容のプレゼンを作ってきたおかげで同僚たちも一緒に環境教育を行ってくれました。

ポルトガル語も環境教育も完璧ではないからこそ、現地の人ができるレベルで考え、自分の弱さを隠さないことで、相手も私も助け合いながらも、帰国後も持続できる状況が作れているのではないかと思います。ゼロから作ることは大変ですが、こういう嬉しさがあるから大変でも頑張ろうと思えます。活動が楽しくなりつつある今、限られた時間の中で残せることを残していきたいです。

Ate logo!(またね)

関朱美

2017.03.01

「グローバル教育コンクール2016」表彰式 報告 (於)JICA地球ひろば

会場の様子1

JICA地球ひろば所長、田中雅彦

外務省 国際協力局政策課 企画官 四方明子

NPO法人全国国際教育協会 常任理事斉藤宏

日本社会教育学会会長、中央大学文学部教授 森茂岳雄

目白大学名誉教授、金沢学院大学文学部教授 多田孝志

会場の様子2

会場の様子3

表彰者全員記念写真

13回目となるグローバル教育コンクール2016表彰式に参加してきましたので報告いたします。

平成16年度から外務省主催で始まったこのコンクールは平成21年度より名称を「開発教育・国際理解教育コンクール」から「グローバル教育コンクール」と変更し、さらに2013年度からJICA主催となり4回目の開催となりました。これまでも数々の感動的な作品を表彰し、アーカイブして公開してきました。

今年度は応募総数280作品、「写真部門」203作品、「グローバル教育取組み部門」77作品の応募でした。

応募作品の今年の特徴は「従来型」の教材を活用しアクテビティ―を行ったという報告から、新しい発想のグローバル教育の傾向が提起されてきたと強く感じました。

これこそ、このコンクールの狙いで、優秀な実践を創り出した作者を褒賞することで、応募者には参加へのモチベーションをもってもらうことで、時代の変化とともに変わるイノベーティブなグローバル教育手法を自立的、効率的に収集し公開開放していく持続可能なシステムとして動き始めたと感じました。

JICAが日本のODAを牽引していくうえで、実際の現地でのODA援助事業と、それを後方で支える健全な世論を育てていく役目があります。国土も狭く資源もない日本は、人財こそが資源です。「世界とともに生きる」ことのできる多様な文化と共生できる人財を育成していかなくてはなりません。それは持続的な地道な「グローバル教育」が効果的です。ここで発表された作品のバックグラウンドで、多くの日本の市民たちがこの教育の恩恵を受け多様性を広げ地球市民として育ってていくと思います。(斉藤宏)

主催者挨拶

JICA地球ひろば所長、田中雅彦

今年で13回目となるグローバル教育コンクールには、世界を感じさせるような作品が多かった。しかし、社会環境は青年海外協力隊員応募者が1/3ほどに減少しているなど若者の内向きの傾向が見えています。前のJICA理事長だった緒方貞子さんが言っていたことなのですが、「心配しているのは日本が一国だけ幸せであればよいのではないはずだ。若い人はもっと日本の外に目を向けてほしい。」ということであった。今や日本の企業も海外とのつながりなしには成り立たない。JICAとしてはグローバル教育コンクールは、海外からの学びや気付きを日本の現場で役立てるためにエッセイコンテストとともにに実施している事業です。エッセイコンテストは応募数8万を超える効果をあげています。その他も教師海外派遣研修、出前講師派遣、その他セミナーなど国内での広がりを深めるさまざまな活動をしています。ここ、「地球ひろば」においてもSDGs(持続可能な開発目標)展示として持続可能な開発展示を行っています。現在、教育現場にもグローバル教育へのうねりが起こっており、JICAはこれらの活動を引き続き支援していきたい。

後援代表挨拶

外務省 国際協力局政策課 企画官 四方明子

グローバル化の進展により,世界で起きている出来事を自分の事としてとらえて,一人ひとりが主体的に行動することの重要性が増しています。国際社会も,国連の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の下,「誰一人取り残さない」未来を構築する共通の目標“SDGs”を立て,この考えを共有しています。

戦後,「支援を受ける立場」「支援をする立場」の両方を経験した日本だからこそできる貢献があります。今回の受賞者の皆様は,世界が抱える課題をしっかりととらえ,「自分の事としてとらえよう」と写真を通じて投げかけ,学びの現場で工夫を凝らされています。

 オールジャパンで,そして世界全体で課題に立ち向かえるよう,外務省としてもグローバル人材の育成を一層強化する所存です。

講評

NPO法人全国国際教育協会 常任理事斉藤宏

グローバル教育コンクールは、世界の課題を自分の問題として考え、行動を起こせるグローバル人財の育成をサポートするプログラムです。日本のODA広報を教育面からサポートしています。

今年度の応募者の傾向は最も多いのが学生で54%大学教員を含めた教員が32%で、これを合わせると86%が学校関係からの応募になります。その他が企業、NPO、ボランティア関係者及び市民となります。その名の通り教育界で参加者が増えているのが現状です。

感動を与えて選ばれた作品は表彰されるとともに、著作権をJICAが開放し、自由に使用できる仕組みです。公開して、活用してもらうことで理想的な持続可能なグローバル教育システムを作り上げてきました。

写真部門は、初めて教育現場でグローバルな内容を取り上げる場合、現地にいけない人たちに現場を共有できる仮想体験をしてもらうため多くの実践の導入に使われています。そのまま活用できる優秀な素材が集まることからも、効果的な部門です。

私は、ミャンマーヤンゴンの子供たちの様子を表現した作品に感動しました。みずみずしい現地の情景と自然な色彩感覚の表現は見る人の感性を刺激します。

あたりまえに労働力として位置づけられる現地の子供たちの自然な様子や、素朴な教室での授業風景、僧侶教育など、立派な施設ではないが、子供たちの生きる力を感じました。

日本の子供たちが多様な世界の今を知るには十分な情報が満ちています。グローバル教育において写真を用いるのは、どれだけ多様な情報を含んでいるかが決め手です。誰でも見方が同じになってしまうステレオタイプの写真は恣意的になり本当の多様性を引き出すことはできないでしょう。多様な見方を引き出せる、被写体とのコミュニケーションの存在を確認できる写真こそ価値があると思います。

一方、グローバル教育取組み部門は、写真部門と違い、そのまま使えるものではありません。しかしグローバル教育へのアプローチにこんな方法があったのかと新たな観点や気付きを与えてくれる部門です。

今年は、今までとは違った多彩な実践が紹介されました。目を引いたのは、筆者がいう「外国人よりもサルのほうが多い田舎の学校からの提案」には新しい息吹を感じました。

Skypeを使ったグローバル教育です。確かにSkypeは今までもインターネットによる活用として何度も取り上げられてきましたが、途上国あいてのSkypeの通信障害や、ファイル共有ソフトの一つであり不特定多数との通信の学校教育での利用に関しては企業や学校では禁止のところもあり、お勧めはできませんでした。しかし、マイクロソフトに買収されてから、P2Pシステムからクラウドスーパーノードに変更されて、安全性は格段に上がりました。そのうえでセキュリティに守られた「スカイプインザクラスルーム」の活用によりいわば、信頼された相手との通信ができるようになるのです。ITを活用してより実体に近づけていく手法として活用を検討する価値はあると感じました。

もう一つの新しい流れはSGHと絡んだ研究実践です。海外の現地大学生などと合同チームを組んでグローバルな社会課題の解決に取り組むという新しい方向性が見えてきました。いわゆる「国際交流」の次、しっかりとした研究課題を軸に現地との共同研究で課題解決を行うといったスキームです。このスキームは実体験を通じて課題解決まで進む手法で、実践にかかわった人財の育成にはもっとも効果的だと思いました。

日本社会教育学会会長、中央大学文学部教授 森茂岳雄

今回の特徴は、スカイプやTV会議システムなどICTを活用した実践が多く見られたことである。また、集団間の交流ではなく友達づくりをベースにした個人間の交流、今日の世界的課題でもあるイスラム圏との交流、通信制高校での国内ネットワークを活用した試み、SGH校による現地との共同での研究、日本の特別支援学校のバリアフリー教育ネットワークが車いすを修理してタイに送る試みなど、多様な活動が寄せられた。また、同僚教師との共創を通してオリ・パラ教育に取り組んだ実践、その他、多忙を極める学校で朝・10分間で取り組める実践などユニークなものも見られた。

今後の課題としては、以上のような多様な学習活動をどう評価するかである。このような多様なパフォーマンス課題を評価する方法として、ルーブリックの作成等の検討が望まれる。

目白大学名誉教授、金沢学院大学文学部教授 多田孝志

コンクールの意義はグローバル人財の育成が大きなねらいである。それはさまざまな視点を獲得能力ともいえる。また、フレイレが記しているように、ディスカバー、何でもないもののようにみえる事象の中に、価値あるものを発見する力を養うことでしょう。深く考えさせることに気付かせることです。

課題は2045年日本はAIに凌駕される時代が来るという。しかし、考えていただきたい。ラスコーの洞窟絵をご存知ですか?全くの暗闇の中に芸術を描いたことを、このような人間の特質を重視した教育を考えるべきなのでしょう。

(編集はグローバル教育フォーラム斉藤宏による報告です。それぞれのご発言についてはご確認をいただきました。※JICA公式講評ではありません。)

2017.02.17

国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート31~

私が使っているバス乗り場です。大きなバスも乗り入れしていて、朝はたくさんの人が並んでいます。

配属先に受け渡されたJICAのプロジェクトカーです。今後はこの車に乗って通勤ができそうです。

また水のタンクのモーターが盗まれました。鍵が開けられ、そっくりモーターが盗まれていました・・・。

ボンディーア!(おはようございます!)青年海外協力隊員の関朱美です。最近のモザンビークはとても暑いです!昨年よりも夜も暑く寝苦しく感じます。今回は毎日の戦いである通勤についてと、再び起きてしまった盗難事件についてお伝えします。

悲惨な通勤事情
以前にも通勤について少し書かせていただいていると思いますが、私は公共機関のシャパ(バス)を使って通勤をしています。このシャパに乗るためには家から歩いて20分程の乗り場に行き、並んで乗る順番を待ちます。

以前から並んでいるにもかかわらず割り込む人もいましたが、最近はエスカレートをしてシャパが来たとたん、列を無視してシャパに群がる人が増えてきました。その為、最近はシャパに乗るのに1~2時間待たなければ乗れない状況になっています。もちろん自分たちが乗る時も押し合い、殴り合いに近い状態の中で乗らなければならず、毎日が戦い、危険と隣り合わせです。

列を抜かして押し合う男性たちは女、子供関係なく力任せで我先に乗ろうとします。そのため子供たちは怖がり大泣きで、お母さんらしき人に守られながら、無理矢理押されて乗せらている状態です。みんながみんなではないのですが、モラルが低い人も多く、この状況に毎日、苛立ちと悲しさに打ちのめされています。

日本人の礼儀、モラルを貫くこと。
こんな状態の中でもきちんと列に並んで、待ってシャパに乗っている人もいるので、私はできる限りきちんと並んでいる人が乗れるようにと手助けするようにしています。というのも、きちんと並んでいる女性は無理をしないため、押し合いに勝てず、なかなか乗れていないのです。

そこで自分の順番が前の方になった時には「誰が1番?」と聞いてその1番の人の前に立ち、シャパが来たら人差し指を突き上げ、運転手に目で合図し、私の真ん前にドアをつけてもらうように誘導します。そして割り込みしないようにバスに手を置いて、並んでいた彼女たちを誘導します。

日本人だからこそ割り込みをしないという信頼とシャパに乗っている日本人なんてなかなかいないという状況を逆に利用し、モラルを広めようとしています。一時、あまりにも割り込みしてくる人が多くモザンビークの感覚に慣れてきてしまったため、日本的な感覚が麻痺してここは割り込みが当たり前で、こういう文化なのか、日本人の感覚で並ぶことが公平なのだと言い切ってはいけないのか等、私が広めようとしているモラルはただの押し売りではないかと悩むときもありました。

それでも列を作りしっかり並んでいる人がいて、列を作るのが公平だと分かっていてもその時の状況により列を守らない人もいることが分かり、今は、列を守るというモラルを広げることが、公平な社会を育てることにつながると考え、自分が日本で受けてきた道徳感を踏まえ、自信をもって行動するようにしています。

少しでも状況が良くなるよう、割り込みしてくる人には、「あなたはモラルがないの?!なんで列を守らないの?!」と並んでいるモザンビーク人と一緒に怒ったりもしました。アフリカで生活してみて、改めて人口密度が高い東京では電車を乗る時に抜かす人なんてほとんどいなくて、日本のモラルの良さ、礼儀の良さを実感する日々です。

私たちへの救い、JICAのプロジェクトカー
そんな辛い、大変な通勤生活を送っていたのですが最近、改善がされました。今年度、私たちの配属先のJICAの技術プロジェクトが終了をするということで、プロジェクトチームが使っていた車が配属先に寄付されました。その車を私たちの家の近くに住むスタッフが通勤に使えるようにして、ついでに私たちも乗せてくれることになったのです。

治安の問題を考えて局長やプロジェクト関係の方々が私たちの通勤を良くしてくれるよう配慮してくれたのかと思います。シャパに乗る戦いに参加せずに行けること、通勤に時間がかからないことが本当に嬉しく、はるかに通勤が楽になりました。今までは通勤がストレスで職場に行くのが億劫に感じる時も多かったのですが、気持ちが楽になりそうです。

事件は再び。
以前のレポートにも書かせていただいたので、年末に水のタンクとモーターが盗まれ、すぐに新しく今度は鉄格子付きで設置をしたことはご存じかと思います。そしてそれから2か月弱、なんとまた水のタンクのモーターが盗まれました。週末2日間、家を空けていて、夕方、家に帰ってきたときにモーターのスイッチを入れようとして見てみると、モーターが無い・・・。鉄格子には鍵がついているのですが、この鍵が外されていて、鉄格子が開けられ、パイプが切られてモーターだけそっくり無くなっていました。

夜は警備員を雇っているので、まさかまた盗まれるとは思わず、流石に2回目は笑えなかったです。私の家の裏が死角になりやすく隠れやすいということもあり、昼間に盗られた可能性もありますが、どちらにしても治安が良くなく、狙われていることを感じました。おかげでその夜は気持ちが落ち着かず寝むれませんでした。年明けになってモザンビークでは日本人が強盗なども合う被害もあったり、短期間で2回も盗まれたため治安に関してもJICAとしても不安があるということで、家を引っ越すことも検討されています。今後、引っ越すかどうかは分かりませんが、安全と健康第一ということは忘れずに残りの任期、無事に任務遂行をしていきます。

Até Logo! (またね!)

関朱美

2017.01.31

国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート30~

総会での活動報告の様子です。活動報告の後に、ゴミについての環境問題も行いました。

総会でワークショップも行いました。私は総会を作る側にいたため、ファシリテーターをしました。

南アフリカのケープタウンに行ってきました。モザンビークの隣の国ですが、ヨーロッパのようでした。

Bom dia!(おはようございます!)青年海外協力隊員の関朱美です。年が明けたと思ったらもう1カ月が経ってしまいました。今回は以前にも少し書かせていただいた、年に1度、モザンビークの全隊員が集まる隊員総会についてお伝えしていきたいと思います。

総会を作る
前回の総会は、まだ来たばかりで聞いているだけの状態でしたが、今回は自分が先輩隊員として、また地域代表者として、総会を作る側になりました。代表者は1年前の総会が終わってから今回の総会までの1年間、地域ごとの報告会をまとめ、自分の活動と並行しながらこの総会の準備を進めます。テーマを決め、内容やプログラム、ワークショップの内容、会場や備品などの手配、開催にあたる書類など全て代表者が準備にかかわります。実際に代表者が全員集まって総会に向けて相談できるのは年に3回程度で、電話やメールで調整をしながら少しずつ決定して作り上げていきました。
モザンビークは南北に広く、隊員同士でさえもなかなか関わることができない人も多いので、この総会で隊員同士繋がり、他の隊員から活動や生活に関して何かヒントを得てもらうこと、協力できることがあれば協力していけるような繋がりを作ってもらうことなど、様々な想いを基に作りあげてきました。準備不足なところもあり、反省することもありましたが無事に総会を終えることができました。
活動に悩んでいた時に総会の仕事もあり、責任を感じて辛いときもありましたが、一緒に総会をつくってきた他の代表者も、みんな仲が良く、振り返ってみると、楽しかったことの方が多かったなぁと思います。

総会での活動報告
総会の時間には地域ごとに活動報告をする時間も設けられており、私も活動報告をさせていただきました。一緒に活動をしている同期隊員と一緒に、それぞれ時系列で活動内容や気持ちや状況の変化、そしてその際に改善してきたことを発表していきました。またモザンビークではゴミ問題がどこにでもあるのですが、私たちしか環境教育の隊員はいないので、他の隊員みんなが任地へ戻った時に子供たちと話したりするときに活用できたらと思い、少し環境教育もしました。活動報告も含め環境教育も楽しんでもらえたみたいでした。活動をしていくと悩んでしまうことはたくさんあって、私たちも大した活動ができているわけではないですが、これから活動していく後輩隊員の方々が悩んだりした時に、少しでも良い方向に気持ちを持っていければ、もやもやしたことも、プラスにしていくよう活動を行っていければと、私たちの経験を話させてもらいました。またこの活動報告で私たち自身も振り返り、残りの任期でやっていくこと、やらないことを整理する良いきっかけにもなりました。

南アフリカ、ケープタウンへ任国外旅行
総会が終わってすぐ、一つの仕事がひと段落したので、先輩・同期隊員と一緒にモザンビークの隣の国の南アフリカのケープタウンに旅行に行ってきました。着いて感じたことが、とにかく都会!ということ。アフリカの最貧国の一つのモザンビークでの生活に慣れ過ぎてしまい、きれいなショッピングセンター、オシャレなカフェ、そして美味しい日本食のレストランもあり、なんでも感動しました。走っている車もみんなピカピカ、へこんでいたり窓ガラスが割れてない。モザンビークでは車優先で歩行者を優先しませんが、ケープタウンは歩行者を優先してくれて、マナーも良くて、感覚が日本のようでした。とはいうものの、やはりアフリカ、都会で観光地ではありますが、発展をしている分、貧富の差が激しく、いくらきれいな場所でも治安の悪さを感じました。モザンビークも決して治安が良いとは言えないですが、モザンビークの方が街の雰囲気が良く見えました。発展することにより貧富の差が広がり、一部の人々を苦しめていることで、発展することが全てではないこと、二つの隣り合わせのアフリカの国を見て、考えさせられることがたくさんありました。
任期は残り8カ月、モザンビークの生活にすっかり慣れてしまっていますが、南アフリカに行ったことで、よそ者の感覚は忘れず、モザンビークにいるからこそ感じられること、学ぶことを吸収していきたいと思います。

Até logo! (またね!)

関朱美(せきあけみ)

2017.01.09

国際協力の第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート29~

クリスマスはモザンビーク人のお家にお呼ばれしました!こうやってクリスマスをモザンビークの方々と過ごすのも最後です。

家の横に警備員が待機する小屋を設置してもらい、夜は警備員が駐在してくれることになりました。

年越しは日本らしくうどんと蕎麦をみんなで食べました。アフリカでは貴重な日本食をごちそうになり、楽しい年越しでした!

Feliz novo ano! (あけましておめでとうございます!) 青年海外協力隊員の関朱美です。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

まだ先だと思っていた2017年。私の任期が終了する年になってしまいました。今回はモザンビークでの年末年始で過ごしたことについてお話します。

とうとう私たちの家にも警備員が!
年末にかけて私の家の水タンクとモーターが盗まれたり、隣の家に住む同期隊員の盗難未遂があったり、家の周りの治安状況が良くないことが明らかになってきたことで、この年末にとうとう私たちの家に警備員を配置することになりました。

戸締りはもちろん、カーテンなども基本閉めて安全管理をしっかりしているため、大丈夫かと思いつつも、やはり夜も安心して眠れない日もあり、寝ないで泥棒を見張るべきかなども考えてしまったりして、JICAにも相談したところ、治安の問題は我慢するべきことではなく、可能な限り安全対策をすべきこととなりました。

年末の忙しいところだったのですが警備員を配置する手配をしてくれて、同期隊員の家と私の家を警備していただくことになりました。日本だと一般家庭に警備員なんて考えられないと思います。私も隊員として贅沢でないか等と考えて警備員を配置するのに抵抗がありました。しかしアフリカで日本人なんて珍しく、ただ住んでいるだけでも目立ってしまう存在です。その為、治安が悪い環境であれば、少しでも安心をして活動ができるように、隊員だろうと安全のため警備員を配置してくれる制度がJICAにはあります。アフリカにいると自分で自分の身を守ることが当たり前になりますが、必要であれば相談をして頼ることも必要なのだなと思いました。おかげさまで安心をして年を越すことができました。

モザンビークの年末年始
モザンビークで2回目の、そして恐らくモザンビークでは最後の年越しを迎えました。日本だと年末からお正月休みが1週間程ありますが、モザンビークは12月31日の午前中まで仕事があり、仕事初めも1月2日からで全く休みがないのです。今年はカレンダーが良かったため、仕事は30日までおこない、2日も1日が日曜だったため振替休日で3連休でした。

といっても12月は年末を理由にしてみんな仕事をほとんどしなくなるので3連休とか形だけじゃないなと思いますが・・・。

昨年も今年も年末はJICAのスタッフやモザンビークの隊員と美味しいご飯を食べて過ごしました。年越しをした瞬間打ち上げ花火や各家庭でもロケット花火を打ち上げて新年を祝うのがモザンビーク流らしく花火の音がしばらく鳴っていました。年明けはお店がほとんど開いていないので、モザンビークの隊員とゆっくり過ごしました。ちょうど暑い時期で、日本のような年越しという感じではないけど(むしろお盆休みという感じでした)、楽しい年末年始を過ごしました。

2017年という年、残り9カ月
まだ先だと思っていた2017年を迎えてしまいました。そう、私の協力隊としての任期を修了し、日本へ本帰国する年です。ちょうど2年前の今頃はこの協力隊選抜の2次選考の面接を受けていた時期でした。あれから2年、自分が夢を見ていた国際協力の現場、協力隊としてアフリカの地に立って、あの時の想像していたことを自分ができているか、私はモザンビークに来た意味があるのか、想いを巡らせてしまします。恐らく私があの時に想像していたことを100%だとすると、今の私ができているのは30%くらいでしょう。思ったよりも国際協力の現場は難しいことが多いです。

そんな時に思い出すことは、高校の時の親友に言われたこと。「朱美は簡単にできることをむしろ選んでやらないでしょ?」正しいと思ったことであれば簡単な方を選べたとしても、きっと私は大変な方を選び続けると思います。タイムリミットは残り9カ月。少しでも後悔がないよう、自分がやれるだけのことはやろうと思います。

Ate logo! (またね!)

関朱美

2016.12.23

国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート28~

これが500Lの水のタンクです。まだ工事の途中ですが、下のオレンジのものがモーターです。

今度は盗まれないように鉄格子を付けるための工事をしています。鉄を切断したり溶接するのに、火花が散っています。

水のタンクとモーターが盗まれた後です。タンクに水が入っていたので、その場に水を流して持っていったようです。

ボンディーア!(おはようございます!)青年海外協力隊

員の関朱美です。前回のレポートで断水生活について書かせていただきましたが、今回はその断水生活からの関連で、事件が起きました。

水のタンクの設置
断水が今後もどうなるか分からないということで、JICA事務所と配属先が話し合い、私たちの家に水のタンクを設置しようということになりました。

家の水道管をこの水のタンクに繋いで、水が出ないときはこの水のタンクから水を供給してくれるものです。通常は家の水道からこのタンクに水が供給されて蛇口から水が出るという流れなのですが、今回のように家の水道が使えず水がタンクに供給されない場合は、水の供給車が家に来てくれて水を供給してくれるので、普段、短時間の断水の時も長期的な断水の時も水を使えるような仕組みになっています。

その水のタンクの設置を先週の水、木と2日間かけて設置してくれました。通常は2~3時間もすれば終わる工事ですが、さすがモザンビークタイムで時間通りに業者は来ないし、途中で帰ってしまったりするし、工事中は自宅警備をしなければならず、家にいるだけでも気が張って、疲れる2日間でした。

事件は設置した次の日に・・・
無事に木曜の夜に水のタンクの設置が完了し、これでいつでも蛇口から水が出る!ということで次の日の朝、起きて顔を洗おうと洗面所蛇口をひねると、あれ?水が出ない・・・。タンクのモーターか何か、接続が良くないのかなと思い、裏口からタンクを見ようとしたら、なんと、タンクが無い!!同じくタンクの水を供給したり、水を動かすモーターも一緒に無い!これは、盗まれたってこと?!そうです、設置したその日の夜に、早速、水のタンクとモーターが盗まれまれてしましました。タンクが無いから、蛇口をひねっても水が出ない訳です。

ひとまず、タンクのない状況の写真を撮って、職場に行き局長や同僚に報告をしました。そして同僚は設置業者に鉄格子等盗まれないような対策をしなかったことを指摘した書類を至急で作成して、連絡しました。結果、業者が新しいタンクとモーターを買って再度、設置してくれることになりました。

悲劇は続く
一通り、同僚に状況を報告をして、帰宅して家のドアを開けると、なにかプールのにおいがして、家の中に水たまりができていました。そして他の部屋に段ボールに洋服を入れておいたのも全部濡れていて、シャワー・トイレルームや一部の部屋は浸水しています。

え、なんで?雨漏り?と一瞬思いましたが、例のタンクが盗まれたことを思い出しました。盗むときに、タンクのパイプも強く引っ張ったかで、パイプが外れていて、水の元栓は開いたままだったため、その外れていたパイプから職場に行っている間、水が出続けていいたようです。

朝、出かけるときと帰った直後は、コンドミニアム内を管理している大元の水のタンクのモーターを停止していたので、水が出ていなかったので気が付かなかったのですが、こんな状況になってアワアワしている時にキッチンの外れていたパイプから水が出そうな音がして、原因が分かりました。すぐに水の元栓を閉めて、ひとまずさらに水浸しになることは食い止めました。

この金曜の夕方から週末にかけて、ずっと全ての部屋の濡れた床を掃除したり、濡れた大量の洋服を洗い直したり、書類や買い置きしておいたトイレットペーパー等も濡れてしまったため広げて乾かしたり、家事に大忙しの時間を過ごすことになりました。

さらに気を引き締めて危機管理
どうしても年末年始はクリスマスや休暇等もあり、ほかの時期よりも犯罪は多くなりがちですが、この年末に私も初めて犯罪被害にあってしまいました。正直、外に設置をしていて、かつ業者が鉄格子や設置方法として盗まれないようにしてくれない以外、自分ではなかなか対策は思いつかなかったことはありますが、いくらコンドミニアム内で、警察の待機所が近くにあるからと言って私たちの家の周りは決して100%安全ではないのです。

また、自分がアジア人という目立つ存在であることを思い知らされました。普段から気を付けている分、今まで犯罪などに巻き込まれたことはなかったのですが、安全対策をする上で今回の事件はさらに残りの任期も気を付けようと思い改める事件になりました。

先輩隊員や同期隊員も活動の悩みを相談した時に、活動もだけど、2年間安全で健康に過ごせれば勝ちだと思う。と言っていましたが、本当にその通りだなぁと思いました。残りの任期も気を引き締めて、過ごしていきます。

Ate logo!(またね!)

関朱美

2016.12.09

国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート27~

飲み終わった水のペットボトルに、水道からの水を常に貯めて断水した時はこれを少しずつ使います。

もともとが水を出る前提で多くの水を使わないと流れないトイレなので、断水中はトイレが1番悩みどころでした。

青い蓋つき容器は水を貯めるのにとても便利で各家庭にあります。1.5リットルのペットボトルと比べて分かるようにかなりの量が入ります

ボンディーア!(おはようございます!)青年海外協力隊員の関朱美です。最近、南半球のモザンビークは本格的に夏になってきました。日本は、だんだんと冬に向かって寒くなっている時期でしょうか。

また私の生活に悲劇が起こりました。以前は電気でしたが、今回は水です!断水生活を1カ月以上続けることになりました。ということで今日は、断水の日々についてお伝えしていきます。

10月24日(月)の悲劇
モザンビークは雨期や季節の変わり目になると大雨が降ったりするのですが、この10月24日の夜は、この1年モザンビークに住んでいて今までにないくらいに豪雨でかつ風がすごい日でした。そのため各地域でも看板や木が倒れたり、家も壊れたりと様々な被害があり、夜は停電もしてしましまいた。私の家も普段は雨漏りをしないのですが、この日は部屋の壁面から雨漏りがしていて、停電していて暗い中、雨漏りしているところにバケツを置いたり雑巾で拭いたりして大変な夜になりました。

断水の日々
その豪雨のせいか私たちのコンドミニアムの半数の家庭が使っている水のタンクのモーターが壊れてしまい、豪雨の次の日から私たちの家の水が出なくなりました。最初は、たまにある2~3日くらいの断水だろうと思っていたのですが、近隣の住民からモーターが壊れた話を受け、またモーターも値段が高いため、取り換えるにもすぐには取り換えられない様子らしく、長期的な断水生活がスタートしました。初めの1週間はもともと溜めておいた水を使っていましたが、蓄えた水にも限りがあるのでその後はコンドミニアム内で水が出る家に水をもらいに行き、5リットルのペットボトルを両腕に持ち、リュックにもペットボトルを詰め込み片道500m程の道を自分たちで運んで、その水を大切に使っています。

助けてくれるモザンビーク人
このように週に1、2回程、水をもらいにコンドミニアム内のモザンビーク人の家を訪れているのですが、この前、お礼にとジュースを買って持っていったら「そんなお礼なんていらないわ。みんな困って水が出ないのだから、あげるのは当たり前よ!」と言ってなかなか受け取ってくれず2本持っていった1本をようやく受け取ってくれました。ここのコンドミニアムに住んでいる方々は裕福な方が多いのもあると思いますが、ちょっとしたジュースすら受けとらないで、このように見返りなど求めず日本人の私たちを助けてくれるモザンビーク人の方々に感動と感謝の気持ちを感じる日々です。

水の大切さ。考えさせられること。
断水生活が続いている間。蛇口をひねっても、トイレを流しても一切の水が出てこない状態。自分が運んできた水だけが家にある水であり、使える水が限られています。かって、東日本大震災の際に断水を経験しましたが、日本で蛇口から水が出ないことは、滅多にないかと思います。私もここモザンビークに来なければこのような断水生活や電気なし生活を経験しなかったでしょう。

もともと2~3日くらいの断水はありましたが、長期的に水が出ないのは初めてで、今回の断水で日本での生活がいかに、水や、電気を心配しないで済む豊かなインフラの中で暮らしているかを感じてしまいました。今の生活では、1日だいたい何リットルの水で生活できるか、何リットル以内で生活しようと考えて節水生活をしていますが、日本に住んでいると自分が1日に何リットル水を使っているかなんて気にしないと思います。

蛇口をひねれば水が出る。そんな当たり前のことがモザンビークは当たり前ではない。私が環境教育でモザンビークに来ているけど、深刻な環境問題を引き起こし、促しているのはモザンビークよりも使いたいだけ使える、私たちの国、日本のほうが環境負荷は高いこと。日々、考えさせられることばかりです。読んでくださっている皆様も世界の裏側を考えて、毎日の生活でほんの少しだけ意識をして、節電・節水をしてみてくださるとうれしいです。

断水生活終了
約1カ月半ぶりに、水道から水が出てようやく断水生活を終えることができました。1カ月、現地の人々よりも大変な生活を送り衛生的にも問題が出てきたため、JICA事務所や配属先の局長に話してから、しばらくしてのことでした。恐らく、局長が私たちの住んでいるコンドミニアムの長に何か言ってくれて、タンクのモーターをようやく取り換えてくれたのではないかと思います。水がなくストレスの多い生活を送っていましたが、今は水が出て幸せです!

Ate logo! またね!

関朱美

2016.11.15

国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート26~

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和太鼓コンサートの前座で踊りました!700人の観客と共に盛り上がり、とても楽しかったです。

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マプトの日のステージでのソーラン節です。センターで且つ初めの「かまえ!」の掛け声もやらせていただきました!

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最後はみんな笑顔で決めポーズ!もちろんセンターはJICAの所長にお願いしました!私もやり切った感あふれる笑顔です。

ボンディーア!(おはようございます!)青年海外協力隊員の関朱美です。今回は、日本を紹介しようということでソーラン節を踊ったことについてお伝えします。

観客700名の和太鼓コンサートの前座でソーラン節
在モザンビーク日本国大使館主催の和太鼓のコンサートが10月末に首都マプトで開かれ、その前座で協力隊の皆様にソーラン節を踊っていただけないかと依頼があり、マプト隊員でソーラン節を踊りました。

依頼いただいたのが急であり、またコンサートが平日ということもあり集まるかどうか不安ではありましたが、どうにか私を含め5名の隊員が集まり、直前の週末に2時間程練習をして当日を迎えました。ポルトガル語が上手な同期が「どっこいしょー!」の掛け声を言っていただくことを観客へお願いし、終始、会場と一体になり盛り上がることができました。その後、和太鼓のコンサートを舞台袖で見せてもらったり、アンコールでは一緒にステージに立たせてもらったり、なかなかできない経験をさせていただきました。

マプトの日でのソーラン節
11月10日はマプトの日ということでイベントがあり、前日の9日に行われたマプトの日記念フェスタでもソーラン節を躍らせていただきました。こちらは前々から計画を立てていたため、JICAモザンビークの所長や、スタッフも含め、マプト隊員みんなで踊ることができました。

さすがモザンビーク、踊るその日まで段取りや、プログラムの調整でばたばたで、もしかしたら踊れないのではないかという不安もありましたが、どうにか皆様の協力のもと無事に踊ることができました。後輩隊員や任国外旅行にマプトに来ていたナミビア隊員の応援もあり、こちらも観客も一緒に踊ってくれたり、「どっこいしょー!」と叫んでくれたり、とても盛り上がりました。

協力隊としてできること
和太鼓のコンサートとマプトの日にソーラン節を踊りましたが、これは協力隊の活動としてやらなくてもいいものであり、実際に他の州で踊った例はあっても、マプトの日で過去に隊員がソーラン節を踊った例はありませんでした。

しかし、前のレポートにも書きましたが、相手を知ること、お互いを知ることは世界平和に繋がると思っていること、モザンビークには中国資本の企業も多く、歩いていると「チャイナ」と言われるため、日本人としてのアイデンティティーとして日本も知ってもらいたいという思いも自分を動かすきっかけになりました。また現地に2年間滞在している協力隊員でもあり、より多くの現地の方々に日本を知ってもらう活動としては、民間企業や他の機関で来ている方々よりもやりやすいということもあり、私がやらなきゃ誰がやるんだ?と思ったらやるという選択肢しかなかったです。

1人で始めたこと、だけど最後はみんないた
JICAスタッフと隊員に踊っていただけるかどうか有志を募り、市役所に踊らせてもらう依頼をするなど1人で一から企画、行動することから始めました。踊ることが好きでない隊員が多いため、最初は賛同してもらえるか不安もありました。日本と違い段取が全然できてなくて、当日ぎりぎりまで踊れるかどうかも分からない状態で、正直、どうなるか予測もできませんでした。

しかし、みんなが練習から当日の本番まで、笑顔で踊ってくれた上、私がソーラン節をやる意図もJICAの所長や専門家の方々も理解をしてくださり「本当にここまで、よくやった。よかったよ。」とのお言葉をいただきました。所長には「また来年、ソーラン節を踊るために任期延長しなよ~。」と冗談?を言ってくださり、大変だったけど本当にやってよかったなぁと思いました。最初は1人で始めたことだったけど、最後はみんなで、笑顔で終えることができました。今後も国際交流・国際協力ができる企画していきたいと思います。

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関朱美

2016.10.27

国際協力キャリアフェア2016

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「あなたの情熱を世界につなぐ日」

今年も、国際協力キャリアフェアが開催されました。

国際協力にかかわる進路を目指すなら、このフェアに参加するのが一番早道だと思います。

「国際協力キャリアフェア」は、より国際協力のプロに近づくためのキャリア形成を応援する本邦最大クラスのイベントです。いわば、グローバルな生き方を自分のキャリアMAPに描いた人たちが、生きた情報を求め、一度は訪れるフェアでないかと思います。この日は全国からこの分野での進路を目指す方々が集まります。昨年もたくさんの方が集まりました。

昨年もレポートしてブログで報告いたしました。今年は1か月早めての開催となりました。

政府機関、国連機関、、JICA国際開発機構、開発コンサルティング企業、開発組織、大学院、NGOすべてがあつまりますので、一日ですべてを回り相談を受けることができます。

私もその日、相談員をやらせていただきました

(斉藤宏)

2016.10.20

国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート25~

tegami

悩んだときには友人からの手紙を読んだり、励まされる音楽を聞いて頑張ろうと思えます。

saccer

息抜きに家の近くのスタジアムへサッカーを見に行きました。観客は少なく、日本と比べると上手くはないですが楽しかったです。

seisou

インターンとして職場に来ている学生たちと清掃活動に行ってきました。環境に対して熱心で、私とたくさん話してくれる彼らに元気をもらってます。

協力隊員に求められること
モザンビークでの活動が1年きって、これから本格的にどんなことを行わなければいけないか、どんなことを残していかなければいけないかと思っていた矢先のこと、身近にいて信頼をしていた同僚に「環境クラブをするのにJICAにお願いして子供たちにTシャツを買ってくれないか。AKEMIはここにいて何もしてくれないね。」と言われました。

信頼して、一緒に仕事をしてきた同僚だったため、私がお金やモノのためにいると思われていたのではないかというショックと、自分が活動をしてきたことはそこまで評価されていないのではないか、現地の人々のためになっていないのではないかという不安、私自身、疲れやストレス等が溜まっていたのかもしれませんがその一言にはかなりのショックを受けました。

私が環境教育を積極的に行っているのは外部団体や他の隊員の学校などで、職場では単発的に行っていることもあり同僚はそこまで私の活動を見ていないということも考えられますが、彼らは環境教育を自分たちではなくて、私に全て任せようとしていることは分かっていました。

しかし、私がいろんな提案をして、システムを良い方法に変えようとしているのは知っているはずなのに、結局は期待してくれることは、お金やモノなのかと思うと寂しくなりました。

協力隊員が求められていることって何だろう、ここモザンビーク、マプト市役所での自分の存在価値はあるのかと改めて考えてしまいました。

先輩隊員、専門家からのアドバイス、分かってくれるモザンビーク人
現地の人々が協力隊員に求めることは、お金やモノであるということは「協力隊あるある」で、先輩隊員に相談したところ、やはりそんなことは日常茶飯事みたいです。「そもそも協力隊にお金を求めているのではなくJICAに求めていて、そこに所属している私たち隊員が頼みやすいから頼んでいるだけで、いちいち気にしちゃだめだよ~」ってアドバイスを受け、私がそこまで落ち込むことじゃないんだな、考えすぎてるなと前向きになりました。

また専門家の方に、職場の仕組みを変えたいこと、現状の問題を話したところ、「専門家やJICAのプロジェクトでさえも何年もかけて仕組みを変えているのに、協力隊の2年で仕組みを変えるなんて難しいよ~!」って言われて、自分が活動に焦りすぎていることに気が付きました。

散々、学生の時から国際協力の勉強をしてきて、「押し付けて」はよくない、結果は数年やそこらでは出ないということを分かっていて、私は絶対そんなことしない!って思っていたのに、残り半分という期間に囚われて、自分の都合で焦ってしまっていたなぁと反省しました。そんなことを考えながらも、私のやりたいことを分かってくれて、話を聞いてくれるモザンビークの人もいて、結局はモザンビークの人にも助けられていて、頑張ろうって思えています。

闘うことをあきらめない
焦りすぎるのも良くないですが、ここでショックを受けたからといって現状のままにしてはいけない、何もしないままそれで終わらせるわけではいけないと思っています。どうしても焦って1から10のことをいきなり求めたりしていることを、1から2でもすすめればと思って、小さなことから行動を起こしていこと思います。

残り1年、できることは少ないかもしれませんし、この1年で結果なんてでないかもしれません。環境教育は結果が目に見えるまで10年かかると言われています。新規で来ているなら尚更、思う通りいかないことの方が多いです。今、結果は出なくても自分が帰国してからでも、「あの生意気な日本の女の子がこんなこと言ってたな~。こういうことだったのか~。」って気づいてくれればいいんですよね。あきらめず、モザンビークの人々に伝えていきたいです。

日本からのAIR MAIL
最近、JICAモザンビークの事務所に行く予定があり、自分のロッカーを見てみると日本の尊敬する友人からAIR MAILが届いていました。(協力隊では基本的に現地のJICA事務所にそれぞれ一人ずつ、小さなロッカーがあって、そこにJICAのスタッフが受け取ってくれた自分宛の郵便やJICAからの資料を入れてくれます。)

日本で私を待っていてくれていること、活動の結果とかじゃなくて私が無事にいてくれることを願ってくれていることが書かれていて、ここ最近悩んで落ち込んでいましたが、手紙を読んで少し気持ちが楽になって、元気が出ました。このタイミングにくれることにびっくりしつつ、本当に素晴らしい友人がいること嬉しく、誇りに思った出来事でした。手紙、届いたよ!本当にありがとう!

Ate logo! (またね!)

関朱美

2016.10.11

青年海外協力隊員への参加によるグローバルコンピテンシーの変容研究

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前にも書いたように、グローバル人財の定義は全くバラバラで、統一化されていません。それは、要素が多く複雑化しているからです。

そのため、スコアで表せる英語力を評価の主流においています。これには疑問も示されています。たとえば英語が話せる、アメリカ人は科学力では強いのかというと、OECDの国際学力調査でも科学的リテラシーの順位は日本のほうがはるか上です。また、グローバルに展開した時に言語は英語だけじゃないことは自明です。

英語力以外においても、望まれるグローバル人財を示す時に、その要素を表で表示し、それぞれの要素を持っているかどうかを、ルーブリック表で判定するなどの作業をしています。確かに、数値にはなりますが、ルーブリックはあくまでも表で、レベル目安を判定するのは、教員や管理職などの人間で、判定の中に人間の主観が含まれているのです。これは客観的とは言えません。

この研究では、複合的な要素を含むグローバル人財を可視化するために、全く新しいオリジナル発想として、ベクトルの合成で表すことにしました。これにより、複雑化した能力を座標位置として示せるばかりか、バルーンの大きさを要素に加えることでより多くの情報を表すことが可能となったのです。

X軸として「前に踏み出す力」いわゆる「グローバルリーダーシップ」を定義します。要素として、主体性、働きかけ力、実行力、チャレンジ精神がかかわってきます。

Y軸に 「考え抜く力」あるいは「イノベーション力」を定義します。この力は、それまでの多様な考え方を融合し新しい発想を創造することができます。これには要素として、課題発見力、計画力、創造力などがかかわってきます。

Z軸とするのは、「異文化対応力」あるいは「多様性」といえるでしょう。要素としては異文化理解、協調性、柔軟性、コミュニケーション能力なのです。

baloon2これらの要素は一つの数値として表すのは極めて困難です。そこで、私が研究で考えたのは、あえてすべての数値をまとめず、ベクトルの合成としてグローバルコンピテンシーを現わせばよいことに気づきました。つまり X軸に「前に踏み出す力」いわゆる「グローバルリーダーシップ」 Y軸に「考え抜く力」や「イノベーション力」とするのです。 X軸、Y軸としたことで、第一象限が最も強いグローバルコンピテンシーを現わすことになります。第二象限は特に考え抜く力やイノベーション力が強い人財、第三象限は国内基盤人財、第4象限は特に前に進む力が強くグローバル人財の支援人材となりえます。 さらに座標をバルーンとして「異文化対応力」あるいは「多様性」を表現することにしたのです。これによりグローバルコンピテンシーの3次元の指標を合理的に一つの座標で表現することができるのです。バルーンが大きいほど多様性が高く、調整能力が高い人財を現わします。左の図は例ですが、前に踏み出す力が+1.7、イノベーション力が+1.8、多様性が3.8と判定された場合です。位置的には、第一象限にプロットされ、グローバル性が強い人財と判定されます。同時に、多様性も高くグローバル社会において、リーダーシップを発揮できる位置と判断できます。

それぞれの軸の力には前記した、多くの複雑な要素とストレスなどを演算しています。たとえば前に進む力が強くても、本人が無理をしていてストレスが大きくなる場合があるからです。これらを適性検査からすべて自動で演算するシステムを作りました。適性検査を受けることで、グローバル特性を自動演算できるシステムなのです。人の判断が間に関与しませんので、純粋客観的な数値を表示することができるようになったのです。

jocvobそこで、この判定システム(グローバルプラス)を使って、日本のボランティアとして、世界の開発途上国の最前線で活躍する、青年海外協力隊員のデータを収集いたしました。データは赤が、昨年の秋に現地に赴任したばかりの隊員から、志願してくださった方のデータとなります。このシステムはクラウドサーバー上で処理できますので、世界中どこにいても、ネット環境があれば即座にデータを収集できます。

データの青はすでに活動が終了し日本に帰国し、さまざまな職種で活躍しており、JICAの出前講師の協力もされているOB、OGグループとなります。赤の赴任したばかりのグループに対して、青のOB、OGのグループと明らかな変化が見られます。赤のグループには第三象限に位置する、ローカル基盤人財が含まれているのですが、青のグループはすべてが第一象限で、しかも、多様性バルーンが大きく成長しているのがわかります。

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ここで、調査対象が違うのだからたまたま、そのような人財に当たったのではないかという疑問もわきます。それはそれで、現在は調査の人数が少ないので否定はできません。そこで、赤のグループはすでに活動2年目に入っているので、赴任時と2年目になったところでの変容を調べてみました。図の青のバルーンが赴任時で、2年目に入ったところで測定したものがオレンジのバルーンになります。これを見ますと、青に対してオレンジがグローバル方向に移動し、多様性が大きく成長していることがわかります。

前にも説明しましたが、それでは、協力隊員OB、OGと実際のグローバル人財との違いはあるのかを調べてみました。左下の図がグローバル人財と周りから言われている方々のデータです。どんな方々かといいますと、グローバル企業の部長クラスとNGOや大学などで、グローバル教育を指導している人財の検査を収集しました。

グローバル人財のTOPの方のスコアや平均値においてはグローバル人財グループのほうが協力隊員OB、OGよりやや上になるのですが、多様性においてはばらつきが少ないように見えます。協力隊員OB、OGは開発途上国の最前線で、自分自身の多様性を成長変容させて帰ってきたとも考えられます。いま、帰国の青年海外協力隊員への企業の途中採用は増えているとのことですが、企業はその力を理解し、積極採用に動いているのではないかと考えます。

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このように、グローバルプラスによる測定は今まで見えなかった人間のグローバル力を明らかに可視化できることが理解できると思います。このシステムを、学校においても、企業においても、グループ編成などに使うとグループのチーム力にプラスの効果を期待できます。それはグローバル力の高い人ばかりを同じグループに集めると、極端な場合リーダーシップの覇権争いのようになりうまくいかない場合が出てくるからです。ほかにもさまざまな活用法が考えられます。ご相談いただければ、活用法を提示いたします。

(斉藤宏)

2016.10.06

国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート24~

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職場の方からプレゼント。僕の気持ちということで、ハートのキーホルダーをいただきました。笑

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同期集合の恒例行事、BBQです。今回は新隊員も一緒に行いました。ガーリックトーストやサラダも作ってお腹いっぱいになりました!

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学校でのいきなり環境教育をやることに。現地の方の助けをもらいながらも、ポルトガル語でアドリブでできるようになった自分に成長を感じました。

ボンディーア!(おはようございます!)青年海外協力隊員の関朱美です。
モザンビークに来てとうとう1年が経ちました。そうです、任期の半分が過ぎてしまいました。ここからは、いよいよ折り返しです。今回はこの赴任1年後の健康診断や活動についてお伝えします。

赴任1年後の健康診断、同期との再会
協力隊ではそれぞれの国によって異なりますが、モザンビークは赴任1年後に健康診断が行われます。そのため、この健康診断のために同期隊員が首都マプトに集合しました。訓練の時からずーっと一緒に頑張ってきた同期、久しぶりに集まってもやっぱり同期という安心感があります。私たちの隊次は集まるとBBQをドミトリー(隊員連絡所)で行うのが恒例で、今回も同期のみんなでBBQを行いました。今回はちょうど1年違いの後輩隊員もモザンビークに着任してドミトリーに泊まっていたので、後輩隊員も誘って大人数でBBQをしました。私たちが27年度2次隊で、今回着任したのが28年度2次隊ということで、同じ2次隊繋がりで交流ができました。そして健康診断ですが、検尿、検便から採血、レントゲン等しっかりと検査されます。もしかしたら意外と思われる方も多いと思いますが、モザンビークはこの健康診断で大抵の隊員はコレステロールが高く出るようです。モザンビークは安い油が使われていて、しかも大量の油を使って調理されているものが多いので、結果そうなってしまうらしく、私も微々たる数値ですがコレステロールは若干高めでした。気になるところはそれくらいでその他は相変わらず健康です。残りの1年も健康には気を付けていきます!

自分の活動を振り返って
モザンビークでの生活が1年間過ぎて、今までの活動を振り返ってみると、やっているようでやれていなかったり、やれていないようでやれていたり、その活動を続けることは意味のあることなのか、本当に現地の人のためなっているのか、これからどんなことをしていくべきか、たくさんのことを考えて、あい変わらず悩んでいるなぁと思いました。初めの1年は配属先や外部の団体との関係性つくりがメインでその中で、赴任当初から考えていたコンポストや環境教育、住民への啓発活動についての企画・提案をし続けて、活動の土台を築き、そのおかげで1年目の後半には活動が動き始めました。そして、2年目になる今、このままこの活動を続けていって良いのか、残りの期間でできることは何か、本当に継続性があるのか、修正するべきところはあるのか等、自分の活動を以前よりも客観的に見る余裕ができてきたなと思います。2年目はこの客観的な視点も大切にして、残り半分をさらに充実した1年にしたいです。

モザンビークでの誕生日
9月にモザンビークで誕生日をはじめて迎えました。モザンビークの誕生日は自分でケーキを買って自分でパーティを開くようですが、健康診断や活動などで予定があったので私はパーティを開かなかったのですが、職場でみんなにお祝いの言葉をいただいたり、歳の話で盛り上がったりしました。毎日、私に会うと結婚しようと言ってくる職場にいる警察のおっちゃんに「私、今日、誕生日なんだけど~」って話したらプレゼントを買ってきてくれて、ちょっと申し訳なさを感じたり、当日は先輩隊員やJICAのスタッフの方とご飯をごちそうになったり、楽しい誕生日を過ごせました。改めて、モザンビークで関わるモザンビーク人、そして日本人、モザンビークでの生活も大好きだな~と改めて思う1日でした。

Ate logo! (またね!)
関朱美

2016.09.14

国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート23~

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私の職場の同僚たちと楽しく交流している妹の姿を見て、嬉しかったです。職場で妹はモテモテでした。

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地方へ連れていったときに、生きてる鶏を先輩隊員がさばいてくれました。日本ではできない経験をさせました。

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妹が滞在している期間に展示会があったので連れて行きました。私が環境教育について話している様子です。活動を見せる良い機会でした。

Bon dia!(おはようございます!)青年海外協力隊員の関朱美です。
8月に一時帰国をしてモザンビークに戻る際に、大学生で夏休み中の妹をモザンビークに一緒に連れてきました。今回は2週間程でしたが、協力隊員の私と共に、妹をモザンビークで過ごさせたことについてお伝えしたいと思います。

モザンビークに連れてきた目的
妹がなぜアフリカに来たのかというと私が住んでいるモザンビークを知り、卒論のために私の活動現場を見るというのが目的でした。国際関係の勉強をしているので身近によい例があるということで卒論を私の活動について書くことにしたそうです。そのため私の活動現場にも連れていきました。

私も自身の活動があったため少ない時間ではありましたが、博物館やショッピングセンターなどを観光したり、私の任地が首都であるためモザンビークという国を知るのために地方に連れていったりしました。そんなこんなで2週間が過ぎ、アッという間に日本に帰国しました。そしてこのレポートを書くにあたり、現在は日本に戻った妹からモザンビークでの現地での生活を体験して感じたこと、思ったことを文章にして送ってもらいました。

妹からのモザンビーク、協力隊の活動の感想
「モザンビークに着いた瞬間、首都のマプトを見て、思ったより途上国という印象を受けませんでしたが、日々過ごしているうちに、仕事を持っている人と持っていない人がいるなど、経済格差が見えてきました。しかし、そんな中でも日本人にはないモザンビーク人のフレンドリーな対応は新鮮で、ポルトガル語はわからなくても心地よかったです。

また町中にゴミが溢れていて、道端の水は濁っていて臭いし、ゴミや衛生面では深刻そうだと感じました。協力隊員、そして姉の仕事を見て仕事は大変そうという印象を受けました。ただ、言葉が完璧じゃなくてもここまで仕事ができると思ったのと、私はまだ学生だから仕事ということは分からないけど、姉の仕事を見て、自分で仕事を探して1から自分で考えて活動しているのは本当にすごいなと感じました。

協力隊員は自分一人で考えて行動するイメージがありましたが、繋がりを広げ、配属先以外の他の団体と協力をして環境教育を普及している現場を見て、協力隊員は現地の人々と協力していくことが大切なのだということを、活動を見て知ることができました。もし、自分が協力隊員として来ていたら何ができるのだろうかと途中から考えてしまいました。

今の自分は弱いところばかりで、今ここに来たところで、人の心を動かせないだろうと感じました。モザンビークに行って、いろんな人の話を聞いて、モザンビークの現状を見て、自分の弱さや今後の課題、目標を見つけることができた、素晴らしい経験になりました。そして将来、国際協力の仕事につけたらかっこいいなと思いました。」

人から受ける刺激
妹がこの文章を送ってきてくれたとき、とても嬉しい気持ちになりました。正直、大して観光地というところは連れていけなかったので、活動を休ませてもらって、もっといろんなところへ連れて行ったほうがよかったのかなと後悔しつつ妹を日本へ見送りましたが、2週間ほどの滞在で協力隊員の生活を経験し、活動を見せたことで多くのことを感じてくれたことを知って、モザンビークへ連れてきてよかったと思いました。妹にとって一番良かったことは、私の活動を見せ、同僚たちと交流したこと、そして他の隊員と交流したことかと思います。他の隊員から協力隊へ来た理由や活動のお話を聞き、また私が日本で働いていたより、楽しく明るく働いている姿や隊員同士楽しく暮らしているのを見て、妹にとって世界で働くことに対してよい刺激になったのではないかと思います。

協力隊の任務
妹が今回モザンビークに来ましたが、そもそも妹がモザンビークを知ったのは私がモザンビークに住んでいるからで、私がモザンビークに住んでいなければ決して訪れることはなかったと思います。このように私が協力隊員としてモザンビークに来ていることで、少なくとも私の周りの人々にモザンビークという国を知ってもらえています。そして実際にモザンビークに来てくれました。協力隊員は自分の任国と日本を繋げることも一つの任務です。日本で東日本大震災が起きた時に世界の各国から多くの方々から寄付や、応援の言葉をいただきました。その中には協力隊との出会いがきっかけで、その時の恩返しをしたいと日本へ寄付をしてくれた人も多かったと聞きます。協力隊員のように前線で現地の人と関わることで、お互いの国を知り、お互いを思いやることで、お互いに何かあったときにこのように助け合える関係を作っていきたいです。この関係を繋げていくことで世界が平和になるのではないかなと思います。

Até próxima! (またね!)
関朱美

2016.08.10

「グローバル教育コンクール2015」においてJICA地球ひろば所長賞を受賞された夏目先生からの投稿

今年も、グローバル教育コンクールの審査員をやらせていただき、感動的な作品に出合わせていただきました。2016年2月21日市ヶ谷のJICA地球ひろばで2015年の授賞式がおこなわれました。授賞式の様子は以前のブログでも報告させていただきました。 今回は写真部門において、特に印象が深かった作品の作者である夏目先生から撮影の時の様子を含めバックヤードの投稿をいただきました。グローバル教育コンクールの素晴らしさの一つは、このように作品をグローバル教育の場で自由に使えることにあります。コンクールの成果物は、JICAのサイトからダウンロードでき、そのまま日本各地でグローバル教育のツールとなることを考えれば、まさに持続可能なシステムを持ったコンクールといえます。そして、何よりも作品を応募した本人が現地から学び、グローバルな体験を積み変容したということなのです。この方たちも、作品と同様グローバル教育を広げていく力を持っていることなのです。(斉藤)

夏目先生は教員から協力隊員に参加しました。先生にお聞きすると、「参加して変わったことはたくさんありますが、一つはいろんなことを受け入れられるようになったことだと思います。文化の違い、言葉の違い、仕事に対する考え方の違い・・自分の思うようにいかないことの方が多かったですが、そんなちがいや多様性を受け入れて、できることを1つずつやってきたという感じです。 それができるようになったのは、やはり現地の人と時間も思いも共有することを大切にしたからではないかと考えています。待つ時間も長く自分一人でやってしまったほうが早いと感じることもありましたがものごとが進まない時間も含めて一緒にいることで、お互いの理解が進むのだと思います。改めて思うのは、ニカラグアの人たちに励まされ、支えられたなということです。派遣前に、「固有名詞の出会いを」という言葉を聞いたのですが、外国人、日本人、ではなく「カヨコ」として受け入れてもらえたこと、また、現地の人たちとそのような関係を築けたことに感謝だなと思います。」と言われます。

夏目佳代子 「ピカピカの靴と僕の手」ニカラグア(ヌエバギネア市)作品をご覧ください。

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 協力隊で活動したニカラグアに赴任した当初、驚いたことの1つは靴磨きや食べ物を売るなど、働く子どもたちがたくさんいることでした。そのような子どもたちがいることは、本を読んだり聞いたりして予想はしていましたが、実際に子どもたちの姿を見ると考えさせられることがたくさんありました。

 顔見知りになると、道端で出会った時に声をかけてくれる子もいました。街を歩くと、名前を呼んであいさつしてくれたり、いつも元気でたくましく生活している姿に、励まされることがたくさんありました。アントニオ(*写真の靴磨きの少年です)もそんな子の1人です。いつもお兄ちゃんと一緒に、靴磨きの道具を背負って、朝早くから市役所の前にいました。他の子どもたちと比べると、ちょっとシャイなところもあって言葉は多くないですが、道ですれ違って目が合うと、あいさつしてくれました。

 赴任して1年ほど経ったある日、配属先の青少年の家で活動していたところ、アントニオが通りかかりました。スタッフが彼に靴磨きをお願いしたので、どちらにもお願いして写真を撮らせてもらったのがこの作品です。靴を磨いている様子を近くで最初から最後までずっと見たのは初めてだったかもしれません。それまでにも町で働いている子どもたちを見かけて、遠くから写真を撮ることはありましたが、近くでずっと見ているということはありませんでした。子どもたちの姿を伝えたいという思いと、靴磨きをしている子どもの立場、靴を磨いてもらっている大人の立場を考えると、いきなり写真を撮っても大丈夫だろうかという思いとがあったからです。 

 アントニオの仕事を見ていると、手で靴墨を丁寧に塗ったり、布で何回も丁寧に磨いたりと、遠くから見ていたのでは分からなかった、真剣さ、誠実さが伝わってきました。ふとアントニオの足元を見ると、靴はボロボロ、そして靴を磨き終わった後、手を洗うこともなく真っ黒なまま。手にしたのはわずか30円くらい。(現地で、ペットボトル1本買えるか、買えないかくらい)ピカピカになった靴と、アントニオのボロボロの靴と真っ黒な手を見て、複雑な気持ちでした。靴磨きをお願いしたスタッフにとっても、アントニオにとっても、ごく日常生活の一コマだったかもしれません。実際、スタッフは威圧的な態度でアントニオに指示する、という訳ではなかったし、お礼を言ってお金を払っていました。アントニオにも、児童労働をさせられている、というような意識はなかったかもしれません。でも、彼が自分の靴を構わずに、誰かの靴をピカピカにする、ということにずっと違和感が残りました。

 アントニオのように働いている子どもたちを見ると、学校に行っているのか、家でどんな生活をしているのだろうかといろいろなことを思いました。彼らのために何かできないかと思いながらも何ができるのか、どうするのがよいのか、自分の中でも答えが出ず、具体的に何かできたわけではありません。彼らに「学校に行った方がいいよ。」と言っても、その日家族が生活できなかったら、学校に行くことより働くことが優先的になってしまうのは当然のようにも思えます。

 働いている子どもたちに話を聞くと、「働くのは家族を助けるため。」で、午前中に学校に行って午後働く子、学校には行っていない子、さまざまでした。学校に行けない、ノートが買えない、学校を中退しないといけない、など、厳しい環境の中で生活している子どもたちですが、「好きなことは?」と聞くと、「働くこと」という答えが返ってきたり、「家族みんな生活していくためには働かないとね。」とさらっと言う子どもたちもいて、子どもたちにとって、働くことは家族の一員として当たり前に感じているのかもしれません。将来の夢も聞くと、みんな堂々と答えました。いつも元気な子どもたちの姿に励まされることもたくさんありました。自分に誇りをもって仕事をしていたり、家族を思って働いていたり、たくましく生きる子どもたちの姿を伝えたい。そして、「かわいそう」、「日本に生まれてよかった」、という思いで終わるのではなく、彼らの姿から私たちも学ぶことがある、そんな思いで作品を応募しました。

 帰国後、生徒たちに、ニカラグアのことや子どもたちのことについて、参加型の手法を使いながら伝えてきました。元気いっぱいの子どもたちの写真とともに、アントニオの他にも、2年前のグローバル教育コンクールで佳作をいただいた、パン屋のノーリンの話、電気も水もない農村で家族と暮らす子どもたちの話、など話しました。写真やエピソードを通して、生徒たちから「家族を大切に過ごしている」「ものがなくても知恵を出し合って暮らしている」「生活は大変そうだけど、楽しそう、幸せそう」「いつか行ってみたい。」などの感想が返ってきました。直接そのようなことを言わなくても、生徒たちが自分でそのようなことに気づいたことをうれしく感じました。

 私は、ニカラグアでの滞在中、「Hola! desde Nicaragua」という通信を書いて日本の学校や友人にメールで送っていました。ニカラグアの文化について、自分の活動について、食べ物について、そして子どもたちのことについて、などなど伝えたいことがたくさんあったのですが、考えていたのは、まず、ニカラグアのよいところを知ってもらいたいということ。「発展途上国」と聞くと、「かわいそう」「治安が悪い」など、どちらかというとネガティブなイメージをもつ人もいます。でも、実際に暮らしてみると、ニカラグアのよさはたくさんあり、人々の考え方や生き方から学ぶこともたくさんあり、それを通信を通して伝えました。(もちろん、もう!と怒れたり、はあ・・とため息をつくこともたくさんありましたが)そして、ニカラグアのよさを伝えた上で、国が抱える課題や、人々が暮らす厳しい環境についても通信で書きました。働いている子どもたちについても、通信や、帰国後に直接話す中で伝えたいとずっと考えていました。もしよかったら、通信もご覧ください。

ぎふ国際協力大使からの便り No1〜No57

2011年5月〜2013年4月までの「¡Hola! desde Nicaragua!」が私の担当です。(*岐阜県出身の協力隊員すべてがぎふ国際協力大使となっており、他の隊員の便りも一緒に入っています。)

http://www.pref.gifu.lg.jp/sangyo/kokusai/kokusai-koryu/c11129/index_25014.html

※アントニオのことは、No53に書いてあります。

※子どもたちの夢のインタビューについては、No57に書いてあります。 

(投稿 夏目佳代子 編集 斉藤宏)

2016.08.04

グローバルコンピテンシーの数値化で人財を可視化し学校や企業のポテンシャルを変容させる

グローバル人材という言葉は、グローバル社会が現実化し、教育界は勿論、社会のあらゆるところで聞かれるようになってきました。ところが、その定義はそれぞれバラバラで、評価法も多様です。そこで従来、企業などにおいてはその人財評価にコミュニケーションのツールとしての「語学力」を指標としてきました。これなら点数そのものを数値化できるのでグローバル人財を選び出せると考えるわけです。

しかし、ご存じのように語学力は要素の一つではありますが、それでグローバル人材かというと、そうとは言えないことは明らかです。つまり、語学を活用するコンピテンシー(行動特性)が必用になってきます。たとえば語学力が高くても、相手とのコミュニケーションが取れなければ仕事は進んでいきません。また、新たに創造的な自分の主張を主体的に発表して、相手の主張との課題を解決していく力が必用となってくるでしょう。

2006年2月に、厚生労働省は「社会人基礎力」を定義し3つの能力と12の能力要素

前に踏み出す力(主体性、働きかけ力、実行力)
考え抜く力(課題発見力、計画力、創造力)
チームで働く力(発信力、傾聴力、柔軟性、状況把握力、規律性、ストレスコントロール力)

経済産業省のグローバル人材像
2010年4月 産学人材育成パートナーシップ グローバル人材育成委員会 報告書

グローバル化が進展している世界の中で、主体的に物事を考え、多様なバ ックグラウンドをもつ同僚、取引先、顧客等に自分の考えを分かりやすく伝 え、文化的・歴史的なバックグラウンドに由来する価値観や特性の差異を乗 り越えて、相手の立場に立って互いを理解し、更にはそうした差異からそれ ぞれの強みを引き出して活用し、相乗効果を生み出して、新しい価値を生み 出すことができる人材。
ⅰ)「異文化の差」が存在するということを認識 して行動すること
ⅱ)「異文化の差」を「良い・悪い」と判断せず、興味・理解を示 し、柔軟に対応できること
ⅲ)「異文化の差」をもった多様な人々の中 で比較した場合の、自分を含めたそれぞれの強みを認識し、それらを引き出し て活用し、相乗効果を生み出して、新しい価値を生み出すこと

2012年6月に出された、国家戦略室のグローバル人材育成戦略(グローバル人材育成推進会議 審議まとめ)からは

要素Ⅰ:語学力・コミュニケーション能力
要素Ⅱ:主体性・積極性、チャレンジ精神、協調性・柔軟性、責任感・使命感 
要素Ⅲ:異文化に対する理解と日本人のアイデンティティー

と定義を発表してきました。

これらから、グローバルコンピテンシーを数値として表現するときに、単純な数値では表現できないことが理解できます。そこで、定義から共通点を探ってみました。それを3つの軸として考えました。

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グローバルプラスの各事象の特徴

「前に踏み出す力」いわゆる「グローバルリーダーシップ」が重要だと気づきます。要素として、主体性、働きかけ力、実行力、チャレンジ精神がかかわってきます。次に
「考え抜く力」あるいは「イノベーション力」は、それまでの考え方を融合し新しい発想を創造することができます。これには要素として、課題発見力、計画力、創造力などがかかわってきます。
さらに、「異文化対応力」あるいは「多様性」といえるでしょう。要素としては異文化理解、協調性、柔軟性、コミュニケーション能力なのです。
これらの要素は一つの数値として表すのは極めて困難です。そこで、私が研究で考えたのは、あえてすべての数値をまとめず、ベクトルの合成としてグローバルコンピテンシーを現わせばよいことに気づきました。つまり
X軸に「前に踏み出す力」いわゆる「グローバルリーダーシップ」
Y軸に「考え抜く力」や「イノベーション力」とするのです。

X軸、Y軸としたことで、第一象限が最も強いグローバルコンピテンシーを現わすことになります。第二象限は特に考え抜く力やイノベーション力が強い人材、第三象限は国内基盤人材、第4象限は特に前に進む力が強くグローバル人材の支援人材となりえます。
さらに座標をバルーンとして「異文化対応力」あるいは「多様性」を表現することにしたのです。これによりグローバルコンピテンシーの3次元の指標を合理的に一つの座標で表現することができるのです。バルーンが大きいほど多様性が高く、調整能力が高い人材を現わします。

それぞれの軸の力には前記した+の要素とストレスなど-の要素を演算しました。つまり前に進む力が強くても、本人が無理をしていてストレスが大きくなる場合が存在するからです。

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このオリジナルな発想に基づいて、様々なデータを収集し、可視化してみました。都内のある学校の高校生による検査を行いました。その結果のグラフがこれです。第一象限に存在する高校生もいます。この生徒たちは、クラブ活動の部長など、リーダーシップを発揮しているようです。多くの生徒は第三象限に位置し「多様性」バルーンが小さいことがわかります。社会経験などがまだ少なく、異文化理解などはこれからの状態です。しかし、この年代の生徒たちは、変容が大きいのです。個人個人の位置を本人が認識したうえで、「多様性理解」を目的としたファシリテーションやコーチングなどを行い、大きな変容が期待できます。
もう一つは、グローバル企業の部長クラスとNGOや大学などで、グローバル教育を指導している人材の検査を収集しました。これを高校生のデータと比べると、明らかにその違いが分かります。x軸の位置もより前進力が高いのですが、大きく変化しているのはイノベーション力です。様々な経験を積んできたグローバル人材は明らかに「考え抜く力」あるいは「イノベーション力」が高くなっているのです。また、「多様性」バルーンも平均的に高いことが理解できます。

このように、完全に客観的に可視化することで、そのグループの相互関係もひと目で理解でき、これをグルーピングに活用すると、グループごとの力を平均化することもできます。いかがでしょうか、いままで、感覚や適性だけで同定していた人材をこのように数値化することで学校のパフォーマンスを上昇させたり、企業のポテンシャルを最大限上げることができます。それは結果として人材を生かし人材の能力を最大限活用することにつながります。(斉藤宏)

 

2016.07.31

アクティブラーニングによる国際理解教育

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都立瑞穂農芸高校での授業「人間と社会」で「文化の多様性」を考える講演を実施してきました。

話し中心でなくアクティビティをいれた内容で組み立ててほしいということで、「世界がもし100人の村だったら」風にワークショップをアレンジして実施しました。人数は1年生約180名で、体育館で椅子などを使わずに行いました。

アクティビティ1

最新のデータで国別カードを創り、生徒一人一人が別の国の国民となるように配りました。カードには様々な比較データを入れ、標準に話されている言語も書いてあります。そこでまず、自分がその国の国民として理解したうえで、言語が通じる相手を探して、握手をしてコミュニケーションをとりグループを拡げ、話し合おうと呼びかけました。

これは、初めての友達ともアイスブレーキングの意味が大きいですが、言語を使ったコミュニケーションの広がりも実感させます。2か国語を話せる国民がいれば、その人を通訳としてグループを広げることができるのです。

日本語は、世界に一つだけの言語ですから、ほかの国の人とそのままではグループも作ることができません。この体験で生徒たちは、「英語って重要なんだ」などいろいろなことを学んだようです。

 

アクティビティ2

一人あたりのGDPは経済中心の指標で、本当の世界は現わし切れていないという話をして、経済、教育、寿命などを入れた指数としてHDI(人間開発指数)という指数のことを説明しました。いくら国民総生産が高くても、国民の教育や健康に気を配らない国は本当に発展しているとは言えないからです。自分が持っているカードの国のHDI順位に縦に順番に並んでもらいました。これも、周りの人とコミュニケーションをとらないと自分の本当の位置がわかりません。生徒たちは結構頑張って並びました。並んだら隣の国の人たちとロールプレイング(役割演技)でなりきった国のことを話してもらいました。

格差を実感することはとても重要なことです。ここで、世界で暮らす人々の大きな格差について、自分のこととして感じることになりました。これは感想にもたくさん書かれていました。

生徒アンケートより

今回のワークショップでは、生徒アンケートを見ると理解できますが、目を見張るのは、「あなたが生活するこの環境は恵まれていると思いますか」という世界の格差についての理解は、当てはまる、どちらかといえば当てはまると合わせて98%で、しかも、当てはまるが144とほとんどを占めていることからも、ほとんどの生徒が理解したと考えられます。やはりカードを持った自分がロールプレイングとして代理経験をしたからだと思われます。

アクティブラーニングの素晴らしいところは、実際にその国に行くのが一番ですが、それができないとしても、仮想体験で、より現実性を帯びた体験により、定着させることができます。これは、知識注入型の従来教育では難しかったのです。

グローバル教育の手法として、アクティブラーニングは欠かせません。特に高校生や大学生、若い社会人など、グローバルコンピテンシーを診断すると多様性の平均をとると小さく、標準的な位置より低い傾向が見られます。それは当然で、まだ多様な社会を知らない面もおおきいのです。だからこそ、変容の可能性も高いと考えます。高校、大学、新社会人などへのこのようなワークショップの効果は大きいといえます。

生徒感想抜粋(生徒たちは、聞く態度も立派で、180名ほとんどの生徒が「ふりかえり」で感想をしっかり書いてくれました。)

・グラフや自分たちで動いて体験できたのでとてもわかりやすかった。また日本が世界の国々に比べて恵まれていることが再確認できた。これからはその恵まれている環境を無駄にしないで、勉強を頑張っていきたいと思う。

・話を聞いて自分はとても恵まれていると改めて考えた。自分が普通だとおもっていたことが、他国の方、ましてや日本人でさえ普通だと考えない人もいることが分かった。これから生きていくうえで、自分は海外にも目を向け、多くの人と積極的に関わっていきたいと思った。そのために多くの国の言葉も学んでいこうと思った。

・日本って恵まれているなと思っていましたが、今回の話を聞いて改めて感じました。普通のご飯が食べられる、学校に通える、遊ぶことができる…など、普段やっていることを大切にしていこうと思いました。また世界の言語が6000語以上あることに驚き、世界って広いなと思いました。

・今回の講義を聞いて、先進国と発展途上国の所得、教育の格差が、こんない大きいんだと感じた。日頃当たり前のように、嫌でも勉強できるということがとても恵まれていることだと改めて実感した。

・話せる言語で集まるというアクテビティで一つの言葉を話せるより、二つ以上の言葉を話せたほうが、たくさんの人が集まれるということが印象に残った。

・他のクラスの人と交流があったので、今まで話したこともなかった他のクラスの子と話せたのでとても良い機会だった。

・「あなた何語?」といろんな人に聞けたし、周りにいた人たちも「何語の人あっちにいたよ」などといろいろな協力ができたと思います。

・アフリカの理科実験の写真で、器材に恵まれていないのに、空き缶を使い実験をしている生徒の目がキラキラしていて、感動しました。

・印象に残ったことは、黒人の男の子と授業風景の写真です。あんなに男の子が生き生きとして輝いている顔に心を打たれました。

・私は、勉強するのが苦手です。でも勉強をして、分からなかったところを理解できたときの楽しさや、テストで良い点をとれた時の喜びも知っています。何かをやり遂げる、できるということは、どんなことでもやっぱりうれしいもので、たとえそれが生活のためだっとしても、素晴らしいことなのだと感じました。

(斉藤宏)

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