2016.08.26

グローバル時代に対応した教員研修プログラムの開発

目白大学の人間学部児童教育学科の中山博夫教授から日本学校教育学会での発表を投稿していただきました。最近の国際情勢の中で、イスラームへの誤解や偏見などに対して、多様性を広げる実践で興味ある内容です。マレーシアでの臨地研修を通じての異文化での心の触れ合いが学生たちの誤解や偏見を乗り越え多様性を広げて行くのでしょう。ご紹介いたします。

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内容は2016年8月6日、7日に名古屋市立大学で開催された日本学校教育学会での目白大学の中山博夫教授による発表です。(斉藤宏)

2016.08.10

「グローバル教育コンクール2015」においてJICA地球ひろば所長賞を受賞された夏目先生からの投稿

今年も、グローバル教育コンクールの審査員をやらせていただき、感動的な作品に出合わせていただきました。2016年2月21日市ヶ谷のJICA地球ひろばで2015年の授賞式がおこなわれました。授賞式の様子は以前のブログでも報告させていただきました。 今回は写真部門において、特に印象が深かった作品の作者である夏目先生から撮影の時の様子を含めバックヤードの投稿をいただきました。グローバル教育コンクールの素晴らしさの一つは、このように作品をグローバル教育の場で自由に使えることにあります。コンクールの成果物は、JICAのサイトからダウンロードでき、そのまま日本各地でグローバル教育のツールとなることを考えれば、まさに持続可能なシステムを持ったコンクールといえます。そして、何よりも作品を応募した本人が現地から学び、グローバルな体験を積み変容したということなのです。この方たちも、作品と同様グローバル教育を広げていく力を持っていることなのです。(斉藤)

夏目先生は教員から協力隊員に参加しました。先生にお聞きすると、「参加して変わったことはたくさんありますが、一つはいろんなことを受け入れられるようになったことだと思います。文化の違い、言葉の違い、仕事に対する考え方の違い・・自分の思うようにいかないことの方が多かったですが、そんなちがいや多様性を受け入れて、できることを1つずつやってきたという感じです。 それができるようになったのは、やはり現地の人と時間も思いも共有することを大切にしたからではないかと考えています。待つ時間も長く自分一人でやってしまったほうが早いと感じることもありましたがものごとが進まない時間も含めて一緒にいることで、お互いの理解が進むのだと思います。改めて思うのは、ニカラグアの人たちに励まされ、支えられたなということです。派遣前に、「固有名詞の出会いを」という言葉を聞いたのですが、外国人、日本人、ではなく「カヨコ」として受け入れてもらえたこと、また、現地の人たちとそのような関係を築けたことに感謝だなと思います。」と言われます。

夏目佳代子 「ピカピカの靴と僕の手」ニカラグア(ヌエバギネア市)作品をご覧ください。

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 協力隊で活動したニカラグアに赴任した当初、驚いたことの1つは靴磨きや食べ物を売るなど、働く子どもたちがたくさんいることでした。そのような子どもたちがいることは、本を読んだり聞いたりして予想はしていましたが、実際に子どもたちの姿を見ると考えさせられることがたくさんありました。

 顔見知りになると、道端で出会った時に声をかけてくれる子もいました。街を歩くと、名前を呼んであいさつしてくれたり、いつも元気でたくましく生活している姿に、励まされることがたくさんありました。アントニオ(*写真の靴磨きの少年です)もそんな子の1人です。いつもお兄ちゃんと一緒に、靴磨きの道具を背負って、朝早くから市役所の前にいました。他の子どもたちと比べると、ちょっとシャイなところもあって言葉は多くないですが、道ですれ違って目が合うと、あいさつしてくれました。

 赴任して1年ほど経ったある日、配属先の青少年の家で活動していたところ、アントニオが通りかかりました。スタッフが彼に靴磨きをお願いしたので、どちらにもお願いして写真を撮らせてもらったのがこの作品です。靴を磨いている様子を近くで最初から最後までずっと見たのは初めてだったかもしれません。それまでにも町で働いている子どもたちを見かけて、遠くから写真を撮ることはありましたが、近くでずっと見ているということはありませんでした。子どもたちの姿を伝えたいという思いと、靴磨きをしている子どもの立場、靴を磨いてもらっている大人の立場を考えると、いきなり写真を撮っても大丈夫だろうかという思いとがあったからです。 

 アントニオの仕事を見ていると、手で靴墨を丁寧に塗ったり、布で何回も丁寧に磨いたりと、遠くから見ていたのでは分からなかった、真剣さ、誠実さが伝わってきました。ふとアントニオの足元を見ると、靴はボロボロ、そして靴を磨き終わった後、手を洗うこともなく真っ黒なまま。手にしたのはわずか30円くらい。(現地で、ペットボトル1本買えるか、買えないかくらい)ピカピカになった靴と、アントニオのボロボロの靴と真っ黒な手を見て、複雑な気持ちでした。靴磨きをお願いしたスタッフにとっても、アントニオにとっても、ごく日常生活の一コマだったかもしれません。実際、スタッフは威圧的な態度でアントニオに指示する、という訳ではなかったし、お礼を言ってお金を払っていました。アントニオにも、児童労働をさせられている、というような意識はなかったかもしれません。でも、彼が自分の靴を構わずに、誰かの靴をピカピカにする、ということにずっと違和感が残りました。

 アントニオのように働いている子どもたちを見ると、学校に行っているのか、家でどんな生活をしているのだろうかといろいろなことを思いました。彼らのために何かできないかと思いながらも何ができるのか、どうするのがよいのか、自分の中でも答えが出ず、具体的に何かできたわけではありません。彼らに「学校に行った方がいいよ。」と言っても、その日家族が生活できなかったら、学校に行くことより働くことが優先的になってしまうのは当然のようにも思えます。

 働いている子どもたちに話を聞くと、「働くのは家族を助けるため。」で、午前中に学校に行って午後働く子、学校には行っていない子、さまざまでした。学校に行けない、ノートが買えない、学校を中退しないといけない、など、厳しい環境の中で生活している子どもたちですが、「好きなことは?」と聞くと、「働くこと」という答えが返ってきたり、「家族みんな生活していくためには働かないとね。」とさらっと言う子どもたちもいて、子どもたちにとって、働くことは家族の一員として当たり前に感じているのかもしれません。将来の夢も聞くと、みんな堂々と答えました。いつも元気な子どもたちの姿に励まされることもたくさんありました。自分に誇りをもって仕事をしていたり、家族を思って働いていたり、たくましく生きる子どもたちの姿を伝えたい。そして、「かわいそう」、「日本に生まれてよかった」、という思いで終わるのではなく、彼らの姿から私たちも学ぶことがある、そんな思いで作品を応募しました。

 帰国後、生徒たちに、ニカラグアのことや子どもたちのことについて、参加型の手法を使いながら伝えてきました。元気いっぱいの子どもたちの写真とともに、アントニオの他にも、2年前のグローバル教育コンクールで佳作をいただいた、パン屋のノーリンの話、電気も水もない農村で家族と暮らす子どもたちの話、など話しました。写真やエピソードを通して、生徒たちから「家族を大切に過ごしている」「ものがなくても知恵を出し合って暮らしている」「生活は大変そうだけど、楽しそう、幸せそう」「いつか行ってみたい。」などの感想が返ってきました。直接そのようなことを言わなくても、生徒たちが自分でそのようなことに気づいたことをうれしく感じました。

 私は、ニカラグアでの滞在中、「Hola! desde Nicaragua」という通信を書いて日本の学校や友人にメールで送っていました。ニカラグアの文化について、自分の活動について、食べ物について、そして子どもたちのことについて、などなど伝えたいことがたくさんあったのですが、考えていたのは、まず、ニカラグアのよいところを知ってもらいたいということ。「発展途上国」と聞くと、「かわいそう」「治安が悪い」など、どちらかというとネガティブなイメージをもつ人もいます。でも、実際に暮らしてみると、ニカラグアのよさはたくさんあり、人々の考え方や生き方から学ぶこともたくさんあり、それを通信を通して伝えました。(もちろん、もう!と怒れたり、はあ・・とため息をつくこともたくさんありましたが)そして、ニカラグアのよさを伝えた上で、国が抱える課題や、人々が暮らす厳しい環境についても通信で書きました。働いている子どもたちについても、通信や、帰国後に直接話す中で伝えたいとずっと考えていました。もしよかったら、通信もご覧ください。

ぎふ国際協力大使からの便り No1〜No57

2011年5月〜2013年4月までの「¡Hola! desde Nicaragua!」が私の担当です。(*岐阜県出身の協力隊員すべてがぎふ国際協力大使となっており、他の隊員の便りも一緒に入っています。)

http://www.pref.gifu.lg.jp/sangyo/kokusai/kokusai-koryu/c11129/index_25014.html

※アントニオのことは、No53に書いてあります。

※子どもたちの夢のインタビューについては、No57に書いてあります。 

(投稿 夏目佳代子 編集 斉藤宏)

2016.08.04

グローバルコンピテンシーの数値化で人財を可視化し学校や企業のポテンシャルを変容させる

グローバル人材という言葉は、グローバル社会が現実化し、教育界は勿論、社会のあらゆるところで聞かれるようになってきました。ところが、その定義はそれぞれバラバラで、評価法も多様です。そこで従来、企業などにおいてはその人財評価にコミュニケーションのツールとしての「語学力」を指標としてきました。これなら点数そのものを数値化できるのでグローバル人財を選び出せると考えるわけです。

しかし、ご存じのように語学力は要素の一つではありますが、それでグローバル人材かというと、そうとは言えないことは明らかです。つまり、語学を活用するコンピテンシー(行動特性)が必用になってきます。たとえば語学力が高くても、相手とのコミュニケーションが取れなければ仕事は進んでいきません。また、新たに創造的な自分の主張を主体的に発表して、相手の主張との課題を解決していく力が必用となってくるでしょう。

2006年2月に、厚生労働省は「社会人基礎力」を定義し3つの能力と12の能力要素

前に踏み出す力(主体性、働きかけ力、実行力)
考え抜く力(課題発見力、計画力、創造力)
チームで働く力(発信力、傾聴力、柔軟性、状況把握力、規律性、ストレスコントロール力)

経済産業省のグローバル人材像
2010年4月 産学人材育成パートナーシップ グローバル人材育成委員会 報告書

グローバル化が進展している世界の中で、主体的に物事を考え、多様なバ ックグラウンドをもつ同僚、取引先、顧客等に自分の考えを分かりやすく伝 え、文化的・歴史的なバックグラウンドに由来する価値観や特性の差異を乗 り越えて、相手の立場に立って互いを理解し、更にはそうした差異からそれ ぞれの強みを引き出して活用し、相乗効果を生み出して、新しい価値を生み 出すことができる人材。
ⅰ)「異文化の差」が存在するということを認識 して行動すること
ⅱ)「異文化の差」を「良い・悪い」と判断せず、興味・理解を示 し、柔軟に対応できること
ⅲ)「異文化の差」をもった多様な人々の中 で比較した場合の、自分を含めたそれぞれの強みを認識し、それらを引き出し て活用し、相乗効果を生み出して、新しい価値を生み出すこと

2012年6月に出された、国家戦略室のグローバル人材育成戦略(グローバル人材育成推進会議 審議まとめ)からは

要素Ⅰ:語学力・コミュニケーション能力
要素Ⅱ:主体性・積極性、チャレンジ精神、協調性・柔軟性、責任感・使命感 
要素Ⅲ:異文化に対する理解と日本人のアイデンティティー

と定義を発表してきました。

これらから、グローバルコンピテンシーを数値として表現するときに、単純な数値では表現できないことが理解できます。そこで、定義から共通点を探ってみました。それを3つの軸として考えました。

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グローバルプラスの各事象の特徴

「前に踏み出す力」いわゆる「グローバルリーダーシップ」が重要だと気づきます。要素として、主体性、働きかけ力、実行力、チャレンジ精神がかかわってきます。次に
「考え抜く力」あるいは「イノベーション力」は、それまでの考え方を融合し新しい発想を創造することができます。これには要素として、課題発見力、計画力、創造力などがかかわってきます。
さらに、「異文化対応力」あるいは「多様性」といえるでしょう。要素としては異文化理解、協調性、柔軟性、コミュニケーション能力なのです。
これらの要素は一つの数値として表すのは極めて困難です。そこで、私が研究で考えたのは、あえてすべての数値をまとめず、ベクトルの合成としてグローバルコンピテンシーを現わせばよいことに気づきました。つまり
X軸に「前に踏み出す力」いわゆる「グローバルリーダーシップ」
Y軸に「考え抜く力」や「イノベーション力」とするのです。

X軸、Y軸としたことで、第一象限が最も強いグローバルコンピテンシーを現わすことになります。第二象限は特に考え抜く力やイノベーション力が強い人材、第三象限は国内基盤人材、第4象限は特に前に進む力が強くグローバル人材の支援人材となりえます。
さらに座標をバルーンとして「異文化対応力」あるいは「多様性」を表現することにしたのです。これによりグローバルコンピテンシーの3次元の指標を合理的に一つの座標で表現することができるのです。バルーンが大きいほど多様性が高く、調整能力が高い人材を現わします。

それぞれの軸の力には前記した+の要素とストレスなど-の要素を演算しました。つまり前に進む力が強くても、本人が無理をしていてストレスが大きくなる場合が存在するからです。

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このオリジナルな発想に基づいて、様々なデータを収集し、可視化してみました。都内のある学校の高校生による検査を行いました。その結果のグラフがこれです。第一象限に存在する高校生もいます。この生徒たちは、クラブ活動の部長など、リーダーシップを発揮しているようです。多くの生徒は第三象限に位置し「多様性」バルーンが小さいことがわかります。社会経験などがまだ少なく、異文化理解などはこれからの状態です。しかし、この年代の生徒たちは、変容が大きいのです。個人個人の位置を本人が認識したうえで、「多様性理解」を目的としたファシリテーションやコーチングなどを行い、大きな変容が期待できます。
もう一つは、グローバル企業の部長クラスとNGOや大学などで、グローバル教育を指導している人材の検査を収集しました。これを高校生のデータと比べると、明らかにその違いが分かります。x軸の位置もより前進力が高いのですが、大きく変化しているのはイノベーション力です。様々な経験を積んできたグローバル人材は明らかに「考え抜く力」あるいは「イノベーション力」が高くなっているのです。また、「多様性」バルーンも平均的に高いことが理解できます。

このように、完全に客観的に可視化することで、そのグループの相互関係もひと目で理解でき、これをグルーピングに活用すると、グループごとの力を平均化することもできます。いかがでしょうか、いままで、感覚や適性だけで同定していた人材をこのように数値化することで学校のパフォーマンスを上昇させたり、企業のポテンシャルを最大限上げることができます。それは結果として人材を生かし人材の能力を最大限活用することにつながります。(斉藤宏)

 

2016.08.01

国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート21~

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幼稚園に訪問したときに環境についての紙芝居を実施しました。子供たちの反応も良くて、そしてかわいかったです!

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紙芝居はオリジナルキャラクター、ストーリーを考えて作成しました。また新しい紙芝居を作っていきたいです。

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会議での発表の様子です。以前よりもよくなった私のポルトガ語に、局長がびっくりしていました。(笑)

ボンディーア!(おはようございます!)青年海外協力隊員の関朱美です。前回のレポートから少々、空いてしまい申し訳ございません。この1,2カ月活動に少しずつ変化がありました!ということで、今回は最近の活動についてお伝えしてきます。

配属先以外の団体との協力
前回のレポートにも書かせていただきましたが、配属先のマプト市役所は環境教育をやっていきたい!とずーっと訴えていてもなかなか動いてくれませんでした。そんな時に、在モザンビーク日本大使館の方が衛生関係の団体の方へ私を紹介してくださり、一度お会いして、環境教育を行っていきたいと伝えたところ、そこの団体と今後一緒に環境・衛生教育をしていくことになりました。

日本でも同じかと思いますが、自分が働いている団体や企業がやりたいことをやらせてくれない、できない、というのであれば外へ自分から飛び出していくことが大切なんじゃないかなと思います。人は安定を求めたり、余計なエネルギーを使わないために中にいることを選んでしまうかもしれませんが、何かを得るためには行動しなきゃいけないんですよね。まだ始まった段階ですが、拙いポルトガル語の私に対して、私のやりたいことを真剣に聞いて、アイディアを活かそうとしてくれて、友好的にしてくださる素敵な方々と一緒に仕事ができるはとても楽しいなぁと実感しています。今後も協力してくれる方々との関係は大切にして活動を充実させていきたいです!

コンポストプロジェクトの新たな一歩
2週間に1度行われる、進捗ミーティングで同期隊員と始めたコンポストプロジェクトについて毎回、報告をさせていただいているのですが、今回は次の段階に進むべくコンポストの普及について相談させていただきました。住民に対して行うのはまだまだ難しく継続的にできる保証がないため、住民のモデルにならなければいけない市役所からコンポスト普及させていきたいと話しました。すると他の部署も関係してくるので、局長や部長との会議でまた発表してほしいとのことで、今後の普及について会議で発表させていただきました。

その部長会議では公園を管理している部署や墓地を管理している部署のスタッフがぜひ協力していきたいとのことでコンポスト普及についての話が進み始めました。ただ、私たちが行っている高倉式コンポストの方法ではないほうが良かったり、それぞれの部署で完成したコンポストの運搬の流れなど問題もあり、計画していくにあたり課題がたくさんですがいよいよコンポストの普及が少しずつ形になっていきそうです。

部署内での変化
最近、部署でもほんの少しですが住民啓発室としての活動が動いていくようになりました。まず一つは、同僚たちとずっと行きたかった幼稚園へ訪問して環境教育をしてきました。初めは私に全部任せるとか言っていたのに、なんだかんだ同僚たちが、自分たちでしっかり子供たちとコミュニケーションをとって環境教育を行ってくれて、彼らにとっても今後の環境教育の第一歩になりました。私は2年しかいないので、その後は彼らが実践していかなくてはなりません。今回のように少しづつ彼らに環境教育を行う自信をつけていきたいです。

2つ目に同じ配属先にいる同期との仕事の効率化です。お互いタイプが違い、私は話すのは好きでコミュニケーションをとっていくほうかと思うのですが、同期はあまり話さず、コミュニケーションをしていくと私が9割話すくらい。いつも、文句を言わずによく私の話を聞いてくれています。(笑)その状況は活動でも同じで、同じ職場にいても報告や相談がなくお互いの活動が不透明なことがありました。

そこで私が日本で働いていた時の日々の業務や後輩指導をしていたことを思い出して、週報をお互いに提出する案を出しました。週報を作成、提出することで自分でも活動の内容を整理ができて、お互いの活動の透明化、そして活動の分担、効率化が図れます。協力隊として来ていて、同じ配属先に日本人がいることはメリットがある一方、デメリットもたくさんあります。そのデメリットをできる限りメリットに変えて、メリットを多くしていくことが大切なのかなと思っています。これは、10カ月経ったから今だからこそ言えることなのかもしれません。今後も悩むことがあるかもしれません、お互いぶつかることもあるかもしれませんが頑張っていきたいと思います。

Ate logo! (またね!)

関朱美

2016.07.31

アクティブラーニングによる国際理解教育

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都立瑞穂農芸高校での授業「人間と社会」で「文化の多様性」を考える講演を実施してきました。

話し中心でなくアクティビティをいれた内容で組み立ててほしいということで、「世界がもし100人の村だったら」風にワークショップをアレンジして実施しました。人数は1年生約180名で、体育館で椅子などを使わずに行いました。

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最新のデータで国別カードを創り、生徒一人一人が別の国の国民となるように配りました。カードには様々な比較データを入れ、標準に話されている言語も書いてあります。そこでまず、自分がその国の国民として理解したうえで、言語が通じる相手を探して、握手をしてコミュニケーションをとりグループを拡げ、話し合おうと呼びかけました。

これは、初めての友達ともアイスブレーキングの意味が大きいですが、言語を使ったコミュニケーションの広がりも実感させます。2か国語を話せる国民がいれば、その人を通訳としてグループを広げることができるのです。

日本語は、世界に一つだけの言語ですから、ほかの国の人とそのままではグループも作ることができません。この体験で生徒たちは、「英語って重要なんだ」などいろいろなことを学んだようです。

 

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一人あたりのGDPは経済中心の指標で、本当の世界は現わし切れていないという話をして、経済、教育、寿命などを入れた指数としてHDI(人間開発指数)という指数のことを説明しました。いくら国民総生産が高くても、国民の教育や健康に気を配らない国は本当に発展しているとは言えないからです。自分が持っているカードの国のHDI順位に縦に順番に並んでもらいました。これも、周りの人とコミュニケーションをとらないと自分の本当の位置がわかりません。生徒たちは結構頑張って並びました。並んだら隣の国の人たちとロールプレイング(役割演技)でなりきった国のことを話してもらいました。

格差を実感することはとても重要なことです。ここで、世界で暮らす人々の大きな格差について、自分のこととして感じることになりました。これは感想にもたくさん書かれていました。

生徒アンケートより

今回のワークショップでは、生徒アンケートを見ると理解できますが、目を見張るのは、「あなたが生活するこの環境は恵まれていると思いますか」という世界の格差についての理解は、当てはまる、どちらかといえば当てはまると合わせて98%で、しかも、当てはまるが144とほとんどを占めていることからも、ほとんどの生徒が理解したと考えられます。やはりカードを持った自分がロールプレイングとして代理経験をしたからだと思われます。

アクティブラーニングの素晴らしいところは、実際にその国に行くのが一番ですが、それができないとしても、仮想体験で、より現実性を帯びた体験により、定着させることができます。これは、知識注入型の従来教育では難しかったのです。

グローバル教育の手法として、アクティブラーニングは欠かせません。特に高校生や大学生、若い社会人など、グローバルコンピテンシーを診断すると多様性の平均をとると小さく、標準的な位置より低い傾向が見られます。それは当然で、まだ多様な社会を知らない面もおおきいのです。だからこそ、変容の可能性も高いと考えます。高校、大学、新社会人などへのこのようなワークショップの効果は大きいといえます。

生徒感想抜粋(生徒たちは、聞く態度も立派で、180名ほとんどの生徒が「ふりかえり」で感想をしっかり書いてくれました。)

・グラフや自分たちで動いて体験できたのでとてもわかりやすかった。また日本が世界の国々に比べて恵まれていることが再確認できた。これからはその恵まれている環境を無駄にしないで、勉強を頑張っていきたいと思う。

・話を聞いて自分はとても恵まれていると改めて考えた。自分が普通だとおもっていたことが、他国の方、ましてや日本人でさえ普通だと考えない人もいることが分かった。これから生きていくうえで、自分は海外にも目を向け、多くの人と積極的に関わっていきたいと思った。そのために多くの国の言葉も学んでいこうと思った。

・日本って恵まれているなと思っていましたが、今回の話を聞いて改めて感じました。普通のご飯が食べられる、学校に通える、遊ぶことができる…など、普段やっていることを大切にしていこうと思いました。また世界の言語が6000語以上あることに驚き、世界って広いなと思いました。

・今回の講義を聞いて、先進国と発展途上国の所得、教育の格差が、こんない大きいんだと感じた。日頃当たり前のように、嫌でも勉強できるということがとても恵まれていることだと改めて実感した。

・話せる言語で集まるというアクテビティで一つの言葉を話せるより、二つ以上の言葉を話せたほうが、たくさんの人が集まれるということが印象に残った。

・他のクラスの人と交流があったので、今まで話したこともなかった他のクラスの子と話せたのでとても良い機会だった。

・「あなた何語?」といろんな人に聞けたし、周りにいた人たちも「何語の人あっちにいたよ」などといろいろな協力ができたと思います。

・アフリカの理科実験の写真で、器材に恵まれていないのに、空き缶を使い実験をしている生徒の目がキラキラしていて、感動しました。

・印象に残ったことは、黒人の男の子と授業風景の写真です。あんなに男の子が生き生きとして輝いている顔に心を打たれました。

・私は、勉強するのが苦手です。でも勉強をして、分からなかったところを理解できたときの楽しさや、テストで良い点をとれた時の喜びも知っています。何かをやり遂げる、できるということは、どんなことでもやっぱりうれしいもので、たとえそれが生活のためだっとしても、素晴らしいことなのだと感じました。

(斉藤宏)

2016.07.01

国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート20~

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パソコン、電子辞書、ノートを使って協力機関への企画書を作成しています。モザンビークでも日本の企業で働いていたようにパソコンに向かう日も多いです。

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送別会で料理しているところを撮られていました。顔が真剣ですが、みんな手伝ってくれて楽しく作れました。

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今回の送別会のメインのパエリア。帰国される先輩隊員のリクエストです。えびが予想以上に多くて、パエリアの米が見えない!美味しく食べていただけたかな~?

ボンディーア!(おはようございます!)
青年海外協力隊員の関朱美です。モザンビークに来て間もなく9カ月が経とうとしています。今日は最近の活動や出来事についてお伝えしていきます。

日本でいう東京大学、エドワルドモンドラーネ大学での特別授業
私の職場にエドワルドモンドラーネ大学と言うモザンビークでいう東京大学出身のスタッフがたくさんいます。その中でもまだ最近、大学を出たばかりの青年がいるのですが、彼はコンポスト(生ごみを発酵させてつくる堆肥)を研究していたので、私たちが日本で勉強してきた「高倉式コンポスト」というものに大変興味を持っていました。モザンビークで出るゴミの半分は生ごみであり、生ごみを減らすためにコンポストを普及することを考え同期隊員と一緒にコンポストを職場で作りました。そしてその職場にいる青年が教授を紹介してくれてエドワルドモンドラーネ大学で同期隊員とコンポストの授業をすることになりました。2時間程度の授業の中で実際にコンポストを作りながら、なぜコンポストを行うのか、私たちがなぜモザンビークへ来たかなどの話をさせていただきました。学生たちの反応はまぁまぁかなってくらいです。と言うのも職場にいる青年があまりにもコンポストが好き過ぎてその反応に慣れてしまっていたのですが、実際、そこまでコンポストに興味を持つ人なんて少ないのですよね。(笑)この機会に、大学との協力関係を結んでいくこと、また授業をしただけなので、今後はどのように地域に普及していくかを考えていきたいです。

同僚との環境教育への想いの違い、自分の活動のためのフィールド探し
配属されてからすぐに、私はずーっと教育現場で環境教育を行いたいということを伝えています。というのもやはり教育が人、世界を変えます。そこで環境教育実施に向けての企画書なども早くから出して交渉をしているのですが、環境教育を行うということに、なかなか同僚たちは動こうとしません。やれない理由はたくさんありますが、要因を簡単に言うと部署の人手・能力・お金不足です。協力隊のよくある状況ですね。それらに置いて解決案や代替え案を出してもどうやら「やれない」というより「やりたくない」という気持ちが大きいらしく実際にお金はないのは事実ですが、彼らはお金がないことを理由に断るのです。
同僚は人前で話すのが好きではないというのもあるようですが、そもそも授業をやったこともなければ、自分が過去に環境教育を受けてきたわけではないのでどのように教えていくかというのが想像できないのが大きいと思います。次に問題となるのが教育現場です。モザンビークの学校は子供の人数も多く、その割には学校や教室の数が限られていて、また先生方も最低限の教科を終えることがやっとな感じです。このような状況のため、学校で環境教育を教える授業時間をつくることは難しいのです。人数が多いため、午前中と午後で学年によって授業時間が分かれているくらいで、空き時間も少なく、空いている教室もなかなかないため物理的な面で厳しいです。
そこで私は、まずは市役所としてではなく協力隊として環境教育を行うために他の協力機関と連携していこうと考えています。市役所として動き出すのを待っていたら、2年間、何もせずに終わる可能性があります。それでは私がここに来た意味がないのです。そこで最近は、外部の機関と個別で打合せをさせていただいたりして環境教育を実施させていただくための営業活動のようなことをしています。ポルトガル語も100%できるわけでもなく日本人の大した経験もないような若い女性が1人で乗り込んでいって、どう思われているのか、どれだけ自分が環境教育をできるかは不安で仕方がないときもあります。しかし、逆に外国人×若い×女性を武器にして、めいっぱい楽しんでやってやるー!と思っています!

先輩隊員の送別会、時の流れの速さ
青年海外協力隊は年に4回に分けて各国に派遣されています。そのため、モザンビークでも基本的には3カ月スパンで先輩隊員が2年の任期を終えて帰国し、またそのころの時期に新しい新隊員たちがモザンビークに来ます。任期を終えて帰国する前には先輩隊員の送別会を協力隊員の連絡所(ドミトリー)で後輩隊員みんなでごちそうを作って、メッセージビデオを流したりするのですが、私はモザンビークに赴任してから初めの送別会から先輩隊員に抜擢していただき、毎回、料理長ということで料理を任せてもらっています。前回、3月にたくさん料理を作ってからそんなに時間が経ってないと思いつつ、また次の送別会のメニュー考えなきゃなぁと思っていたら今回の送別会もあっという間に過ぎ、6月末にまた大好きな先輩隊員の方々が任期を終えて帰国してしまいました。私は大好きな先輩隊員方との最後の大切な時間、料理をたくさん作れる楽しみということで、この送別会を協力隊生活の中で一つの大きなイベントとして捉えています。しかし、この送別会は終わったと思ったらすぐにまた次の送別会がきてしまいます。モザンビークで活動していると、その時、その時は時間の流れをあまり感じなくても、送別会と送別会の間をあらためて振り返ると予想以上に速く感じます。次の9月末に帰国する先輩隊員は同じ地域で活動している方々で、さらに一緒にモザンビークにいる期間も長いため、もっと寂しく感じそうです。そしてまたこの3カ月経った時には自分の活動も今より動けているようにしたいです!

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関朱美

2016.06.22

国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート19~

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仕事でゴミ拾いをしていたら、写真を一緒に撮ろうと誘われました。私はアイドルじゃないんだけどなぁ・・・(笑)

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カメラを持っていると撮って!ってポーズを決めてきます。このポーズはなんなんだろう?

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私が通ると必ず「ジャポネーザ~!(日本人~!)」って叫んでくれる市場の少年たち。中国人じゃなくて、きちんと日本人て言ってくれるので嬉しいです。

ボンディーア!(おはようございます!)青年海外協力隊員の関朱美です。
本日は以前にも書いた、協力隊あるある第2弾で、現地で日本人がモテることについてお伝えしたいと思います!

嬉しくないモテ期。
モザンビークではアジア人の女性って本当にめずらしいらしく、一人で歩いていると必ずと言っていい程、現地の人に話しかけられます。これが協力隊の特に女性隊員にある「協力隊あるある」というものです。
現地人の女の子と一緒にいても、「I love you!」とか言われ、パーカーのフードをつかまれたり腕をつかまれたりしたこともあり(これは正直怖かったです。)、シャパ(乗り合いバス)で携帯電話の番号を教えてくれと言われて、携帯持ってないと言ってもしつこく聞いて来たり、こんなことがモザンビークに来て1カ月の間にあったので、これから2年間耐えなきゃいけないのかー、めんどくさいな…と思い途方にくれました。無視をすることもしてましたが、それでもずーっと話しかけてきたり、触ってきたりするので、こうなったら無視するのではなくネタを作ろうと、面白いことを言ってやろうとシフトすることに決めました。ただし、疲れていない時に限ります。

自分が大好きなモザンビーク人
 しかし、こんなこともだんだん慣れるもんですね。「Bonita!(かわいい!)」と言われたら「Eu sou Bonita!(私はかわいいわよ!)」と日本ではできない言い返しをしたり、「Quero Voce.(あなたが欲しい)」と言われれば強気で「nao quero!(私は欲しくないから!)」と言い返したりしています。「僕はあなたを愛してるよ!彼氏だよ!」っていきなり言われたら、「彼氏いるから!」って答えます。そしてそれでも「いや、僕のがかっこいいよ。」って言って来たら作り話でもなんでも言ってやろうということで、「私の彼氏はかっこいいし、素敵よ、だから他の人は欲しくない!」まで言います。しかし、そこまで言っても彼らはめげません。「彼は背は低いだろ!」とまで詮索してきます。なので「いいえ、高いわ!」と答えると「なんてこった!くそ~」などと言ってようやく悔しがって諦めてくれます。背が高いところが重要なのか?そもそも彼氏いるという時点であきらめようよ、とツッコミたくなりましたが、それは置いておいて、モザンビーク人は自信家というか、ナルシストが多いな~と感じました。(よく携帯で一人で自撮りをしてますからね。カメラ向けると撮ってって言ってきますからね。)

「私は男だ!」
以前、シャパ(乗り合いバス)の窓側に座って出発を待っていたら、窓から男の人が異常なほどにアピールしてきたから「Eu sou homem!(私は男だ!)」とか言ってみたりしました。日本ではなかなかできない返答をしています。
たださすがに「私は男だ!」という返しには無理があったらしく、「じゃあ服を脱げ!」と言われ、そうこうしているうちにバスが出発してくれたのでよかったですが、この「男だ」という返しは無理があるのでもうやめようと思いました。出発したバスの中で、おばさんたちに「あなた女でしょ?笑」と笑われて、おばさんたちと仲良くなるという結末は良い思い出?です。

モザンビークに暮らす日本人
ここまで話してわかるように日本人が歩いているのはとても目立ちます。どんなに目立たなくしようとしても目立ってしまいます。歩いているだけでも「ニィハォ!」とか「こっちへ来い!」とか常に声をかけられます。日本にいたら何にも周りを気にしないで歩けたことがこっちではどんな場所でも注目される、目立つことで気を張った生き方をしているように感じます。
ただ良い面もあって、いろいろと親切というか面倒を見てくれます。シャパ(乗り合いバス)で良い席に座らせてくれたり、違う方向のシャパに乗ったら、私が行きたい方向に行くシャパを止めて乗せてくれたり。もともとモザンビークの方々は親切ですがさらにその親切?を受けている気がします。疲れる反面もあるけど、気分が悪い時は本当にイライラするけど、こういう生活は日本ではないと思うので楽しむこともしようと思います。(笑)

ということでモテる気持ちを少し味わいたいという日本の女性の皆様、モザンビークにお越しください!

Até logo!(またね!)
関朱美

2016.05.26

国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート18~

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電気が使えない1カ月はこのランプ一つで生活しました。小さな明かりでしたがあるだけ助かりました。

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あ電気を管理する機械です。これは新しいタイプのもので交換してくれたものです。残りの電気量などが見れます。

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電気が無くて生活は辛いけど、仕事では笑顔をつくっているところが元営業の意地です。

ボンディーア!(おはようございます!)青年海外協力隊員の関朱美です。前回のレポートに私の家の電気が使えなくなったことを書かせていただいたと思いますが、実はこの電気なし生活が1カ月程続きました。ということで電気なしの生活についてお伝えしていきます。

想像力
電気に問題が起きた日にブレーカーが落ちたり、火花が散ったりしていたので、その様子からずっと電気技術者の人に「電気の問題は漏電だと思う。」とずっと相談していました。しかし電気技術者の人は、入口の電気器材がダメになっているだけと判断して、入口のところを新しい電気器材に交換しました。ところが直らなかったため、次に電気の管理をしているメーターのようなものがあるのですが、それが古いから新しいものに交換すれば大丈夫だと言って新しいものに交換しました。しかし結局、電気がすぐに使えなくなり、電気の減り方や問題を話して、最終的に1カ月経ってようやく漏電だと電気会社の人が言い始めました。あれ?私、初めから漏電じゃないかって言ったよね?私自身も初めから漏電だって話していたのに、問題をすぐに見つけられず、1カ月まともに直してくれなかった電気のプロであるはずのモザンビーク人に私は呆れることしかできませんでした。この時、思ったことは、想像力の違いなのかということ。仕事でもなんでも先のことは見えないけど現状から分析をしたり、どんなことが問題なのか、今後どんな問題が起きるか想像をして解決に導くことをしますよね。仕事をしていた人ならよく分かると思いますが、何か仕事をしていくにあたって必要なことや状況を想像することを必ずしていると思います。しかしモザンビーク人は問題に対して想像をして問題解決するということをあまりしないようでした。これも国民性の、今が良ければ全て良いという考えなのでしょうか。結果私の家の問題にもその時に見えているものでしか判断してくれなかった結果なかなか直らず、電気なしの生活が1カ月も続いたのでした。

1か月の電気なし生活を送って
電気なし生活と言うものがまさか1カ月も続くとは思ってもいませんでした。正確に言うと修理をしたその日だけ電気が使えた日もあったので、まるっきり1か月電気がないわけではなかったのですが、基本は電気なし生活を送りました。最近は朝も日が昇るのが遅く、夕方も早くに暗くなるので家にいる時は基本、暗い中で生活です。朝、暗い中で着替えるためブラウスのボタンをかけ間違えて職場に行ってしまったり、夜も部屋着に着替えるときに裏表逆に着てしまうこともありました。1~2週間はなんとか我慢していましたが、2週間が過ぎたくらいの時にふと急に夜の暗い中、一人で大泣きしてしまう時もありました。それくらい暗い中での生活が寂しくて辛いものだったと思います。それでも仕事にはできる限り行きつつ、一方で電気技術の人や電気会社の人が来ると言うときは家で待機しなければいけず、活動も集中してできない日々を過ごしました。平日はご飯を作ることもできないので、食事管理が上手くできず、結果、体調も崩したりもしました。日本では電気がある生活が当たり前だったけど、アフリカってこんなに大変なのかなぁと思ったりもしましたが今回の1カ月も使えないというような件は、モザンビーク人もびっくりしている状況で、私は現地の人よりも大変な生活をしていたようです。私にとって国際協力の中で「インフラ」はとても重要な項目の一つであり、そのインフラの大切さ、必要さを自分自身で実感できたことはいい機会だったと思います。ただこの生活を続けたいかと言われたら即答でNO!です。

Ate logo!(またね!)

関朱美(せきあけみ)

2016.04.28

国際協力への第一歩 ~青年海外協力隊員からのアフリカレポート17~

denki

電気修理のスタッフと一緒に私の家に行き、修理してくれました。流石にプロ!仕事は早かったです。モザンビーククオリティ、なめてました。

okonomiyaki

週末にいつもお世話になっている同僚たちにお好み焼きを作り一緒に食べました!評判は良かったです。また日本食をごちそうしたいです

konposuto

私たちの活動の一つであるコンポスト。同僚たちが私たちの活動を理解し、サポートしてくれています。本当に感謝です。

ボンディーア!(おはようございます!)青年海外協力隊員の関朱美です。今回はここ1週間で起きたことをお話します。

電気が・・・電気が・・・

自分の家が与えられ住み始めて約5カ月。今まで、水が出ないとか時々、停電するとかはありますが、そこまで大きな問題はありませんでした。しかし、とうとう問題が起きました。2年間も住んでいて、モザンビークとなれば何かしら起きるだろうとは思っていましたが、いざ起こるとなるとショックですね。何が起きたかと言うとなんと、家の電気が全く使えない!!初めは停電かな?と思ったのですが周りの家は電気がついている。次に思ったのが、モザンビークの電気はクレジット式で前払いして払った分の電気が使えるのですが、そのクレジットがなくなったのかな?ということ。しかし表示を見てみると電気が残っている。そしてその時、ブレーカーを見てみるとブレーカーが下がっている!これだー!と思ってブレーカーのレバーを挙げて電気が戻ったと思ったら、すごい音がしてすぐにブレーカー下がってしまう。またブレーカーを挙げたら今度は玄関の電気から火花が出て下がってしまう。これはまずい・・と焦り早速、私たちの生活の面倒を担当してくれている職場のスタッフに状況を話し、電気を担当している職場のスタッフを家に連れて行き、見てもらいました。するとやはり玄関の電気の電気線に問題があり、その日はそれを取り外したら直って夜には使えるようになりました。しかし、その日から2日後、仕事から家に帰ると電気がまたつかなくなっている・・・ということでまた電気を見てもらうことになりました。電気が止まってしまったため、冷凍保存をしていた食材も溶けはじめたので、私は冷凍庫の食材を使いきるキャンペーンを密かに実施しました。こんな感じで電気の大切さを実感する日々を送っています。

「AKEMIはここにいるべきだ!」

私の配属先では3Rプロジェクトを実施していて、このプロジェクトに関係している部署のスタッフたちと2週間に1度プログレスミーティングというものを行っています。いつもは聞いているだけでしたが今週は、私が自分たちの部署の報告を行うことになり、原稿を同僚が書いてくれて私が読むことになりました。しかし、いざ私たちの部署の発表になり私が読み始めると周りから文句を言う人が出てきました。「なんでAKEMIに話させているんだ?」と。私がポルトガル語をまだ上手く話せないから他のスタッフに話させればいいのに、なぜできない私に話させているかということを1人が言い始めたら周りも言い始めたのです。結局、私のめんどうを見てくれているスタッフや部署の同僚たちがみんなをなだめて最後まで私が読むことになりましたが、読み終わってからも悔しくて、怒りも込み上げてきました。そこでミーティングの最後に司会をしているスタッフから許可をもらい立ち上がって言いました。 「私は意見があります。誰が私のポルトガル語に文句を言った?私は、ポルトガル語を上手く話せない。じゃあ、あなたたちは日本語を話せるのか?話せないよね?なら私のことを文句言えないよね?私はあなたたちが好きです。でももし私の文句を言うのなら、私は日本に帰らなければいけない。」 もちろん、ポルトガル語で発言をしました。この半年の間、私は職場で毎日、笑顔で過ごしていて、本気で怒ったことはなかったと思います。しかし今回は違いました。私はポルトガル語を勉強しに来ているのではなく、環境教育をしに来ています。ポルトガル語の能力だけを見るのなら現地の若者でも雇えばいい。それを考えると私へのこの対応は目に余るものがありました。もちろん話せなくて相手にしてくれない人も今までもいましたが、今回は同僚が私に話をさせてくれる機会を与えてくれて、そこに文句を言うのも許せなかったのだと思います。 この発言をしたときも何を言っているか分からないという人もいました。それでもポルトガル語を英語に通訳するスタッフがいるのですが私の意図をくみ取り、助けてくれました。そして私が発言し終わった後はみんなから「AKEMIは帰る必要はない、あなたはここにいるべきだ!」と一斉に止めにかかってくれました。そして文句を言っていたスタッフがミーティング後に「私のこと怒っている?」「AKEMIは怒る必要はないよ。」と握手を求めてきてくれて私の気持ちを理解してくれていたようでした。

発言する勇気、ぶつかる勇気

今回、この会議で私がみんなに向かって発言したことは自分にとっても、周りのスタッフにとっても大きなできことだったと思います。私がこんな発言をするとは思っていたようで、この発言をしたときにその場にいたスタッフたちは焦っていました。我慢をして発言を控えようとすればできました。だけど、この発言をしなかったら今後も私を見下し、このような機会を奪い続ける人もいたと思います。しかし半年が経ち、私がさらに職場の同僚たちと一緒に内容のある仕事をするとしたら、悪いことは悪いって言う、そしてしっかりとぶつかっていきたいと思いました。意見を言うことは母国語でなければ尚更、勇気がいります。だけど言わないで悔しさや怒りを自分の心にしまってしまうのは海外で、そして2年間だけしかない活動ではもったいないと思います。もちろん自分のわがままとか感情だけで言うのは良くないですが、ただ正義とは何かって考えた時に悪いものは悪いって言うことは大切です。きっとこの発言は半年過ぎた今だからこそ言えたのだと思います。この半年で同僚とも信頼関係が築けてきたことや活動の方向性が職場の中でも定まり私が職場の一員となってきたことが私が発言をしたことにみんなが向き合ってくれると少しばかりの自信が心にありました。結果、みんなとぶつかったことでみんなが私を必要としてくれいること、みんなも私と仕事をしたいと思ってくれていることも分かり、更なる信頼関係が築けそうです。こんな私を受け入れてくれている同僚、職場のスタッフの方々に感謝をしてさらに活動、頑張っていきたいと思いました。

Até logo!(またね!)

関朱美

2016.03.13

Scratchでプログラミング体験

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東芝OAコンサルタント 学校ICTサポートセンターが主催する指導力向上のための学校ICTセミナーからの子供用プログラミング学習の報告です。
TENTO 講師 高村哲朗さんのScratchでのプログラミング体験をご紹介いたします。最近は子供のプログラム学習もひろがってきました。プログラミング学習の良いところは、後でも述べますが、アクティブラーニングでも活用されるロジカルシンキングによる論理思考力を開発できます。

ScratchはMIT(マサチューセッツ工科大学)で開発されたフリーソフトで、全世界で800万ほどのユーザーが利用しています。Web版もオフライン版もあり、使える言語もあらゆる言語といえるほど選択肢があります。しかもコミュニティがたくさんあり、自作したプログラムをコミュニティで評価しあうことができます。高村先生のTENTOでは首都圏各地でスクールを開校し小学生から中学生に寺子屋方式でプログラム作成を教えています。 Scratchのオフライン用のダウンロードはMITのこのサイトからできます。ウィンドウズ版かMAC版を選んでください。

スライド画像からもわかるように、画面は視覚的にも簡単に扱える配置になっています。左側が出来上がった画面、右側はプログラムをコーディングする場所となっています。

今回はイライラ棒によるゲーム制作体験なのですが、道を作り、スタート地点とゴールを決め、イライラ棒が壁に当たると、スタートに戻りやり直しで、うまく壁にあたらずにゴールに入ると、音楽やベルなどを鳴らす設定です。
余裕のある人は、途中に邪魔をする動く物体を配置するなど、考え方次第で自由に組み立てられます。プログラムは、動作等が色分けされており、IF条件やループ繰り返し等も論理的に理解できます。頭の中で、その動作のためには、どのような論理段階が必要なのかを考え完成させていきます。

スクラッチをさらに発展させて、インターフェースを介してセンサーボード等をつなげると本格的に、モーターやLEDなどの制御ができることになります。ロボットなどに発展もできるのです。
さて、プログラミングを学習するということはどのような意味があるのでしょうか?
それは論理的な思考力を育てることにつながるのです。 物事をブレークダウンして考える能力、これは日常生活においても着手可能な項目までブレークダウンするスキル、アクティブラーニングのロジカルシンキングの思考そのものです。
人間同士だと約束があいまいなままでもなんとかなる場合がありますが、コンピューターでは論理的な破たんは完全なエラーになります。
コンピューターではなぜ自分で考えた通りに動かないのかその原因を自分で考えなくてはなりません。原因を取り除かないと動かない、という論理を子供に学ばせるにはとても効果的なシステムなのです。
グローバル教育フォーラムのアプローチ
グローバル教育フォーラムではアクティブラーニングを推進していく教員のコンピテンシーチェックを提案しています。アクティブラーニングを進めていく教員には、基本的には、「ロジカルシンキング」「ファシリテーション」「コーチング」のスキルは欠かせません。「アクティブラーニング」は多様なスキルを持つ教員のコンピテンシーにより統合されると考えています。したがって、その教員のコンピテンシーを従来型の教育法とこれらの新スキルとのバランスで見ていく必要があると考えています。その適性を客観的可視化チェックしたうえで、足りない部分をトレーニングして補強して行く必要があるのです。
2012年度から学習指導要領が新しくなり、中学校の技術・家庭科の授業で「プログラムによる計測・制御」が必修になりました。学校でもプログラミングは学ぶことになるのです。どうですか、ご自分のPCにスクラッチをダウンロードして一度動かしてみられてはいかがでしょうか、これを利用した授業のアイディアも浮かんでくるのではないでしょうか。(報告 斉藤宏)

2016.03.08

ITを駆使した教育とアクティブ・ラーニング「海外の事例からの学び」

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東芝OAコンサルタント 学校ICTサポートセンターが主催する指導力向上のための学校ICTセミナーに参加する機会を得ましたので報告いたします。

講師は、本郷人間塾 塾長奥村幸治先生による「シンガポールの教育事情」についてでした。

シンガポールでは子供たちをどのような人間に育てるのか、具体的なコンピテンシーに基づいてその方向性を明らかにしているのだそうです。

スライドにもあるように、 Enhancing the Development of 21st Century Conpetencies
21世紀のコンピテンシーを強化するために

三つのスキル
Civic Literacy
Global Awareness and Cross-Cultural Skills
Critical and Inoventive Thinking Information and Communication Skills
5つのコアバリュー

Self Awareness 自己認識、自己形成
Self Management 自己管理
Social Awareness 社会意識
Relationship Management 関係性管理
Responsible Desicion Making 責任ある意志決定

これらを育成していくことで、

Confident Person自信に満ちた人、
Self directed Learner自主学習していける人,
Active Contributor積極的に貢献できる人,
Concerned Citizen社会問題などに関心のある市民
が育成されていくということのようです。 日本のように資源がない国だからこそ、人的資源こそが唯一の資源と考え。人財を育成するには、教育の質を高めなくてはならない。教育戦略を推進するために、教師の質向上、教育インフラ整備に力をいれていて、年間教育予算は6173億円で国防費の次だそうです。 当然、教師の質は高く、
・大学教育に入学する前の段階で、上位30%に該当する学生が教師の道を選択
・大学卒業後、教育現場に行く前にNtional Institute of Education にてトレーニング
・年間100時間に及ぶトレーニングを無償で受講可能(その間は代替教師が授業を代わる)
・IT教育には力を入れていて、PCルームにはテクニシャンが常駐していて高度な利用に対応しています。

”Teach Less,Learn More”(Fairfild Methodist Primary School,Jan17,2012)の言葉で表されるように、教師は、生徒の特質を高め、創造力を発揮できるように育て、生徒、自分から自主的に学習させることを進めているのです。 読む、書く、話す、リテラシーを鍛える教育を重視し母国語の他に英語が教育言語として用いられています。
奥村先生が言うには、 シンガポールの授業を参観していると私語はないそうです。勉強することが多くて勉強せざるを得ない状況だといいます。もちろん学生は何故学習しなければならないかがわかっていて、自ら学習を行う習慣ができているのです。 この流れから、教育方法ではアクティブラーニング形式での授業が多く生徒が自ら考えて生活に応用する能力を高めているということでした。
確かに、国際学習度到達度調査(PISA)という15歳の子供を対象とした学力テストでは2012年は科学的リテラシーは世界第3位となっています。ちなみに日本は最近上昇してきて4位でした。教育が複線型のため、大学に行けるのは約25%で、競争がとても激しいのです。エリートコースから外れた場合は技能専門学校などで技術を学ぶ等、職業コースとなります。日本のように、進路を決めずにずるずる、遊んでいたら将来への不安がでるので子供のころから学習に対しての気持ちがしっかりしているのかなと考えます。
結論としては、学習は記憶を鍛えるのではなく、その子供が、自分から持続的に学習を続けるコンピテンシーを育てることが必須ということなのでしょう。これは私たちグローバル教育フォーラムが研究しているコンピテンシー可視化の方向性そのものだと思いました。
主催した東芝OAコンサルタントでは「学校ICT活用力診断」「ファシリテータータイプ診断」や「タブレットPCを使った模擬授業を体験」もモニターとして無料で行ってくれます。アクティブラーニングの活用に関しては、参加型授業、体験型授業の理解や経験が大事です。WEB診断を試すのも良いでしょう。(報告 斉藤宏)

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